「相性で外せるレベルの選手じゃない」 首位陥落となったDeNAの選手起用に球界のレジェンドOBから疑問の声が飛ぶ理由

2023年5月15日(月)11時51分 ココカラネクスト

今季は持ち味の勝負強さにさらに拍車がかかっている宮崎(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 一時は快進撃を続けていたDeNAが苦しんでいる。

 14日の阪神戦(甲子園)に7−15と敗れ、5連敗。今季最多となる21安打15失点の「投壊」に注目が集まる中、急失速につながる別の要因も指摘されている。

【動画】勝負強さが際だつ、現在打撃三冠の宮崎が3回に西純から一時同点となる8号2ランを放った場面

 15失点の大炎上となった試合後、三浦監督は「この3連戦打たれすぎ」と投手陣に苦言を呈した。3連戦で1番・近本光司には9安打、佐藤輝明にはこの日の2発を含め、計3発9打点を献上した。

 一方、敗戦の中でも気を吐いたのはこの日の試合で2発を含む3安打4打点の猛打賞をマークした宮崎敏郎だった。これで打率(441)、本塁打(9)、打点(22)と3部門でトップに立った。開幕から好調をキープ、中軸としてチームに着実に貢献している。

 またこの宮崎をめぐって、3連戦初戦の選手起用に注目が集まった。

 野球評論家の落合博満氏、中畑清氏は14日放送の「サンデーモーニング」(TBS系列)に出演。その中で、かつてDeNAの監督も務めた中畑氏は、12日の阪神戦で好調な宮崎が先発を外れたことに関して「選手起用に『?』をつける。一番当たってる選手。相性だと思うんですが、相性で外せるレベルの選手じゃない」とコメントした。

 同番組に出演した落合氏もこの意見には「相性で外すのならいい傾向じゃないですね。代わりに出てくる選手がどれだけ仕事できるかを考えたとき、いま宮崎4割打ってるわけでしょ? 相性だけで使ったらチームの構成上成り立たないですよ」と同意を示した。

 12日の阪神戦といえば、昨年の最多勝投手、青柳晃洋の先発試合。青柳はこの試合、自身でタイムリーを放つなど、8回途中3失点で2勝目を挙げた。

 この試合、宮崎は先発から外れていたが、青柳が先発する試合の宮崎の起用に関してはこれまで変遷してきた。一時は徹底的に青柳に抑え込まれていたことで、昨年のCSファーストステージでの対戦時も宮崎は先発オーダーから外れている。

 今季の開幕戦も対青柳に対しては左打者を並べ、宮崎は先発オーダーから外れ、試合にも敗れていた。

 一方で4月14日に本拠地横浜で行われた試合では、青柳先発ながら、DeNAは「3番・三塁」で宮崎を起用。この試合は青柳を5回途中でKOと天敵相手に一矢報いる試合ともなった。

 そして迎えた12日の甲子園での青柳との対戦では再び、宮崎を先発オーダーから外して敗れた。相性も考慮してか、不安定な起用が続いているが、一方で青柳は最近不振が続き、今季の宮崎は開幕からずっと好調を維持している。現在打撃三冠、一時は得点圏打率が6割を超えるなど、まさに他球団にとっては手のつけられないバッターとあって、相性によって外すべきかは今後も議論を呼びそうだ。

 25年ぶりの悲願の優勝を目指すチームにとっては、今後もいくつも越えていかなければならない壁もある。まずは投壊現象が止まらない投手陣のテコ入れ、また今後も打順オーダー含め、三浦監督のタクトに引き続き注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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