ハードヒットはいまだゼロ! 千賀滉大の“お化けフォーク”が残す異次元スタッツ「圧倒的な存在感を示し続けている」

2023年5月18日(木)18時23分 ココカラネクスト

切れ味鋭いフォークで相手打者を面白いように手玉に取る千賀。彼の決め球は周囲からの声価も高まっている。(C)Getty Images

 千賀滉大の伝家の宝刀は、メジャーでも牙をむいている。

 現地5月17日に行なわれたレイズ戦に先発登板をしたメッツの千賀は、6回(104球)を投げて、1失点、被安打3、12奪三振の快投を見せた。ちなみにメッツに所属した日本人投手による1試合12奪三振は、野茂英雄、吉井理人松坂大輔高橋尚成が記録した10奪三振を超える新記録である。

【動画】米投球分析家も「“ミスター・ゴーストフォーク”」と唸った千賀滉大のお化けフォークの映像

 惜しくも自身の勝ち星(チームは8対7でサヨナラ勝利)には恵まれなかったものの、メジャー30球団でもトップクラスの水準にある強力打線に怪腕ぶりを見せつけた千賀。メジャー1年目で出色のパフォーマンスを続ける彼の投球に深みを持たせているのは、やはり“お化けフォーク”だ。

 開幕当初からメジャーの強打者たちを手玉に取ってきた伝家の宝刀の凄みは、何よりも数字が物語る。米スポーツ専門局『ESPN』のサラ・ラングス記者によれば、今季に千賀が投じた166球のフォークのハードヒットは驚異のゼロ。特定の球種に限っては今季最高の値なのだという。

 改めて浮かび上がる千賀のフォークの凄まじさには、米メディアでも反響が続いている。米老舗スポーツ誌『Sports Illustrated』が運営する専門サイト『Fan Nation』は「日本からやってきたセンガは『ゴーストフォーク』と称されるボールを軸にした投球で圧倒的な存在感を示し続けている」と褒めちぎった。

 もちろん指揮官も千賀のフォークには確固たる自信を抱いている。メッツのバック・ショーウォルター監督はレイズ戦後に「今日の投球は彼の最高のコマンド(制球)を示すものであり、調子が上向いてきている証だ。明らかに状態のいい打線に対して、フォークを軸にあれだけの投球をしてくれるなんてね。見ていてとても楽しかった」と脱帽のコメントを残している。

 日本球界を轟かせた千賀のフォークは、このままメジャーリーグも席巻していきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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