阪神・森下 復活のV撃&好捕 “ボケまくる”同学年・伊原の“ツッコミ担当”が攻守に援護

2025年5月19日(月)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神3-1広島(2025年5月18日 甲子園)

 阪神・森下翔太外野手(24)が18日、1勝1敗で迎えた首位攻防の広島戦で決勝打を放った。1—1の6回1死二塁から左前適時打。自身6試合ぶりの打点でカード勝ち越しに導いた。17日までの6試合は22打数2安打(・091)と低調で、例年5月は相性が悪い背番号1が、「五月病」を払拭する一打で復調の兆し。チームは貯金を今季最多タイの6とし、2位・広島とのゲーム差を再び1・5に広げた。

 虎党を盛り上げたヒーローインタビューの後、囲み取材に応じた森下の表情は淡々としていた。前日まで6試合の打率は・091(22打数2安打)。試合前の打撃練習中では自身が脳裏で描く理想のスイングと体の動きがマッチせず、何度も首をかしげるシーンが目立つ。それでも「試合になったら内容より結果」だけを追い求める男が、しびれる展開で期待に応えた。

 「高めの(ストライク)ゾーンを意識して積極的に行きました」

 同点に追いついた直後に回ってきた6回1死二塁での第3打席。1ボールから玉村の外角スライダーを一振りで仕留め、左前へ運んだ。10日の中日戦以来6試合ぶりの打点となる一打が、首位攻防3連戦の勝ち越しにつながるV撃。「本当に打てなくて迷惑をかけていた」と、バットで悔しさを晴らした。

 「あいつ、ずっとしゃべっています。聞いているこっちの方が疲れる時もあるんですけど、仲は良いです」。この日先発した伊原とは同学年。マシンガントークで関西人らしくボケまくる伊原を冷静にツッコむのが、横浜出身の森下の役目だ。左腕の好投に報いるべく、右翼守備でも躍動。1点を先制され、なおも4回2死三塁の場面で坂倉の大飛球をフェンスに激突しながら好捕して、3勝目をアシストした。

 ライバル心を抱く、同じ00年生まれの選手は米国にいる。昨季ア・リーグ首位打者(打率・332)で32本塁打、31盗塁をマークし、2年連続で「30—30」を達成したロイヤルズのボビー・ウィットだ。同じ右投げ右打ちで強打の内野手。「一番、参考にしている」と話すだけあって構えは似ている。「どの球でも対応できそうな構えをしていますよね。凄いと思います」。世界最高峰の舞台で躍動する男に「足の速さはボロ負け(笑い)。でも打撃では、いつか追い越して見せますよ」と闘志メラメラ。来春開催予定の第6回WBCで、米国代表として参戦の可能性がある同い年のスター選手との初対面も、モチベーションにしている。

 プロ1年目から打率・150、228と続いていた5月の月間打率。この日の決勝打から再び上昇気流に乗せ、今年で「五月病」卒業といきたい。「(状態は)まだまだじゃないですか。自分のやるべきこと、できることはいっぱいある」。慢心はない。猛虎打線の中軸を担う背番号1は、前進を続ける。(石崎 祥平)

 <データ>

 ○…森下(神)は昨年までの2年間で5月は通算28試合、打率・212、0本塁打、6打点。10試合以上出場の月別では打率、本塁打、打点全てで自己ワーストだった。今年は5月10日から17日までの直近6試合で打率・091(22打数2安打)と低調ながら、4〜7日に4試合連続本塁打を記録するなど、5月の成績自体はこの日を含め14試合で打率・286(56打数16安打)、4本塁打、13打点。プロ3年間の通算では打率・239で6月の・227を上回っている。

スポーツニッポン

「月」をもっと詳しく

「月」のニュース

「月」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ