「『手足のように動く』は幻想でした。そこからいいアジャストができた」と野尻智紀【SF第4戦オートポリス予選後会見】

　2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦オートポリスの公式予選が終了し、ポールポジションを獲得した野尻智紀（TEAM MUGEN）、2番グリッドを獲得した宮田莉朋（Kuo VANTELIN TEAM TOM’S）、そして3番グリッドを獲得した牧野任祐（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）が会見に出席し、予選を振り返った。

■野尻智紀（TEAM MUGEN）
予選ポールポジション
Time：1分24秒529

「（フリー走行前に収録された公式映像のインタビューで「手足のように動くクルマが今年も仕上がってきた印象です」とコメントしていたが今の気持ちは、という問いに対し）ただの幻想でした。フリー走行で走り出したら手足のようにはまったく動かなくて。かなりひどいアンダーステアに悩まされていました」

「想定がそういうクルマではなかったのですが、そこからチームがすごくいいアジャストをしてくれたので、フリー走行から予選までの短い時間の中で、しっかりとパフォーマンスアップできたと思います。そのチームの頑張りを、この予選でポールポジション獲得という結果で表すことができたので非常に嬉しく思います」

「（決勝に向けては）少しアンダーステアが厳しかったり、朝の走行ではグレイニングも出ていたりしたので、そのあたりが懸念点ではあります。ただ、それなりにアンダーステアに悩まされているチームも多そうだな、とは思ってはいます。その辺は最前列からスタートできる利点、クリーンエアを得られる利点も存分に活かして、タイヤもしっかりと持たせながら走りたいなと思います」

「今日のタイヤの状況を見ると、仮に誰かに前に行かれたとしても、そこからしっかりと粘り強く戦えば、チャンスは出てくるだろうと思います。その辺も含めて、臨機応変にベストを尽くしたいなと思います」

■宮田莉朋（Kuo VANTELIN TEAM TOM’S）
予選2番手
Time：1分24秒798

「フリー走行からあまり調子がいいわけじゃなく、結構悩まされていました。その中でもフリー走行は7番手タイムでしたが、あとコンマ1秒上げたらトップ3以内には入れそうでしたので、予選も僅差の戦いになるだろうと思いました」

「しっかりとアジャストして予選に臨みましたが、Q1で少し第2ヘアピンで飛び出すミスもありました。Q2ではクルマをアジャストしつつ、計測1周目にアタックするって決めました。今までのキャリアでQ2で計測1周目にアタックすることはなかったのですけど、初めてやって2番グリッドを確保できたことはすごくいい結果だとは思います。また、トヨタエンジンユーザーの中でトップにもなれたことも良かったと思ってます。しかし、まだトップではないので、明日の決勝に向けて気持ちを切り替えて、しっかりと準備したいと思います」

「明日は2番手からのスタートで、オートポリスでのドライのレースも2020年の経験があります。ただその当時とタイヤの素材が若干違うので、タイヤのデグラデーションもかなり考えなきゃいけないなと思います。でも、チームとともにベストを尽くして、優勝を目指していきたいなと思います」

■牧野任祐（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）
予選3番手
Time：1分24秒803

「非常に悔しい予選となってしまったと思います。フリー走行でクラッシュしてしまい、幸いクルマに大きなダメージはなかったのでよかったです。予選に向けて、メカニックの皆さんにクルマを完璧に仕上げていただいたので、Q1 A組をトップで通過できました」

「続けて、絶対にポールを獲ると思いQ2に挑んだのですが、路面の変化の影響もあり、うまくいかなかったので、自分の力不足かなと思います」

「みんなロングをやっていないですし、決勝はどうなるかわからないです。ただ、オートポリスではスーパーフォーミュラの場合、スーパーGTと違い決勝もタイヤが持つ気がするのですよね。なので……どうなるのかな、って感じです。今大会ではどうなるのかはわからないので、しっかりと準備をして、明日を迎えたいなと思います」