序盤快走の小林可夢偉、セーフティカーに泣く。山本尚貴が今季2勝目/スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝

5月27日(日)17時35分 AUTOSPORT web

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦SUGOの決勝レースが5月27日、宮城県柴田郡のスポーツランドSUGOで行われ、山本尚貴(TEAM MUGEN)が優勝した。レース中盤までトップを快走していた小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)は6位、18番手スタートだったトム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)は4位に入る活躍をみせている。


 決勝日のサーキットはレースが始まる時間帯になると、青空が広がるものの雲も出てくる天候。強い日差しが注ぐなか行われた決勝レースは気温24度、路面温度41度、やや風が吹くなかドライコンディションで始まった。


 土曜午前のフリー走行で激しくクラッシュし予選不参加だった伊沢拓也(TCS NAKAJIMA RACING)はマシンの修復が叶い、決勝日朝のフリー走行に参加。決勝レース直前のウォームアップ走行では右フロントタイヤが外れてしまうハプニングに見舞われたが、無事にグリッドへマシンをつけている。


 決勝レーススタートで、好発進を切ったのは4番手スタートの国本雄資(JMS P.MU/CERUMO・INGING)。しかし1コーナーの飛び込みで国本をけん制し、トップでコーナーを立ち上がったのはポールシッターの野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。


 野尻は国本を抑えると、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)もそれに続き国本はグリッドどおりの4番手でオープニングラップを終えている。


 序盤はソフトタイヤでスタートしたドライバーたちがミディアムタイヤスタート勢を圧倒し、コース随所でバトルが展開された。8番グリッドスタートでミディアムタイヤを選択した石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)は塚越広大(REAL RACING)、ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)に交わされ、12番手にポジションを落としている


 注目されたピットストップのタイミング。まず最初にピットインしてきたのは、ニック・キャシディ(KONDO RACING)だ。キャシディは5周目終わりにピットインするとミディアムからソフトに交換してコースに復帰している。


 13周目、ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN)が塚越とポジション争いを展開。テール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げると、塚越のマシンとホイール同士が接触して、ティクトゥムがSPコーナーでコースオフ。あわやクラッシュかというひやりとした一瞬だったが、マシンをコースに戻した。


 しかし、この接触で右リヤのホイールにダメージを負い、ティクトゥムのタイヤがリムから外れるアクシデントが発生。すぐにピットインしてタイヤ交換を行ったものの、マシンのほかの箇所にもダメージがあったようで、再度ピットイン。そのままリタイアとなった。


 14周目、2番手の可夢偉がレースリーダーの野尻に接近。可夢偉はメインストレートで野尻に並ぶと1コーナーの飛び込みでアウト側から野尻を交わしたトップにおどり出た。


 これで前が開けた可夢偉は野尻をオーバーテイクした1周で約1秒ものギャップを築いている。


 そして17周目、千代勝正(B-MAX RACING TEAM)とジェームス・ロシター(VANTELIN TEAM TOM’S)が接触してコースアウト。2台ともマシンがランオフエリアで止まったため、セーフティーカーが導入されることとなった。このタイミングで山本、平川らがピットインした一方、可夢偉はステイアウト。このピットインのタイミングが、明暗を分けた。


 この時点で、ピットインを行っていないのは可夢偉、国本、松下、石浦、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、伊沢拓也(TCS NAKAJIMA RACING)。可夢偉と国本はソフトタイヤスタート、それ以外はミディアムタイヤスタートだ。


 23周目でセーフティーカーランが終了し、24周目からレース再開。ここで可夢偉が抜群のリスタートをみせ、トップを守る。可夢偉は1周で約1.5秒の差を築くと、ふたたび2番手以下を引き離しにかかった。


 2番手国本、3番手松下、4番手石浦、5番手関口。しかし可夢偉はいまだピット作業を行っておらず、トップを守るにはかなりのマージンを築かねばならない状況。可夢偉は27周目に1分7秒781のファステストをマークすると、アドバンテージを広げにかかる。


 その後方ではすでにピットインを終え、ミディアムタイヤに履いた山本が猛チャージ。関口を交わして5番手に浮上する。セーフティカー導入直後にピットインした山本は可夢偉と実質的なトップ争いを演じる相手。山本は可夢偉と同等のペースを刻んで、可夢偉は思うようにマージンを広げられない。


 さらにレース中盤、6番手の関口と塚越が激しいポジション争いを繰り広げる。このふたりはテール・トゥ・ノーズのバトルを展開していたが、塚越がついに関口とらえる。関口はその後、一貴、キャシディにも交わされて9番手に順位を落としている。


 この時点でトップは可夢偉、2番手国本、3番手松下、4番手石浦。ここまでがピットインを未だしていない状況だ。5番手はピット作業を終えている山本。可夢偉はソフトタイヤで周回を続け、レース折り返しをすぎた37周目で1分7秒933のタイムを記録する。


 追う山本は少しでも可夢偉との差を詰めたいところだが、なかなかペースが上がらない。41周目のタイムは1分8秒931。逆に後方から塚越の追い上げを受けることに。ただ、この塚越はソフトタイヤスタートでソフトタイヤに交換していたため、もう一度ピットインしなければならない。山本は大きく抵抗することなく43周目の1コーナーで塚越に前を譲った。


 44周目、20秒以上のマージンを築いたトップの可夢偉がピットへ。しかしタイヤ交換に時間がかかり、制止時間は17秒2。可夢偉は4番手の山本から大きく差をつけられ、ディルマンの後方11番手でコースへ復帰した。


 49周目、2ピット作戦の塚越が2度目のピットインを行いポジションダウン。続いて53周目には関口、55周目には松下がピットインしてタイヤ装着義務を消化。これで山本は2番手まで浮上したが、トップには未だピットインを引っ張っている石浦がつけた。


 その石浦はレース残り7周となった61周目にピットへ。これで全車がピットを終えたこととなり、山本が見た目上でもトップに浮上。2番手にはレース5周目にピットインしたキャシディ、3番手に一貴というオーダーになる。


 その後、順位に大きな変動はなく山本がトップチェッカー。決勝レース中止となった第2戦オートポリスを挟んで、第1戦鈴鹿から実質的な連勝を飾った。また、山本にとっては鈴鹿以外でのスーパーフォーミュラ初勝利となった。


 2位は5周目でソフトタイヤに交換し63周を走りきったキャシディ、3位は7番手スタートの一貴が射止めた。


 4位は17番手スタートからレース戦略でポジションを上げてきたディルマンが獲得。セーフティカーでマージンを失った可夢偉は最終的に6位でチェッカーを受けた。ポールシッターの野尻は7位、最後までピットを遅らせた石浦は11位でチェッカーを受けている。


 2018年のスーパーフォーミュラは、これで開幕3連戦が終了。一足早い1カ月の夏休みを経て、7月7〜8日に富士スピードウェイで第4戦が行われる。


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