12歳→35歳「やめるつもりだったのに(笑)」 金田久美子が思い出の徳島で再出発
2025年5月28日(水)17時13分 ALBA Net
金田久美子が思い出のコースで当時を振り返った(撮影:佐々木啓)
<リゾートトラスト レディス 事前情報◇28日◇グランディ鳴門ゴルフクラブ36(徳島県)◇6585ヤード・パー72>
2002年、当時12歳でツアー最年少予選通過を果たした“元祖天才少女”が、思い出の地へ戻ってきた。35歳の金田久美子が、今週の舞台・グランディ鳴門ゴルフクラブに挑む。
金田は同会場で行われた2002年、16年大会に出場。中学1年生で出場した02年大会では、トータル11オーバーで48位タイに入った。12歳298日での予選通過は、11年「大王製紙エリエールレディス」で松原由美が12歳270日で更新するまで、ツアー史上最年少記録だった。
「ツアーに出るのは3試合目で、初めて予選を通過してうれしかった。一緒に回った村井真由美さんに『邪魔にならないようにチョロチョロしないのよ』とスコア提出所で注意されたのを覚えています。そうそう、ここです。記憶がよみがえってきた」
この日のプロアマ大会のメンバーには入っておらず、練習場などで最終調整。クラブハウス内のロッカー室の横に設置されたレジストレーション用のエリアを見た瞬間、記憶の回路がつながったという。02年の出場者には吉川なよ子、服部道子、村井真由美らレジェンドが名を連ね、現在も現役のツアープレーヤーは不動裕理、大山志保、表純子ら数人。今回の出場者で23年前の大会を知るのは、早熟なゴルファーだった金田しかいない。
小学6年生だった01年に初めてツアーに出場して、今年で25年目。アマとして53試合に出て、2位と3位が1度ずつ、4位を2度記録している。09年にプロ転向してツアー通算2勝。8月に36歳となる元祖天才少女は、「ゴルフは25歳でやめるつもりだったのに、長いことやっていますよね。私、いつまでやるんだろう」と苦笑した。
QTランク49位の資格で出場する今季はここまで7試合に出て、5試合で予選落ち。最高は「Vポイント✕SMBCレディス」の22位と苦戦が続いている。「自分ではもう少しイケると思っているけど、下手くそすぎる。ショットもパットも全部ダメ。練習しないと」。暫定リランキングは31位。3週後の「ニチレイレディス」終了後に決まる第1回リランキングに向けても、今週は大事な試合になる。
「今も向上心はあるし、欲はある。練習もしているし、妥協はしていない。そういうものがなくなったらやめます。まだ伸びしろしかないって、みんなにも言われているんです。まだまだやるしかないって思います」
今年と同じグランディ鳴門で行われた2016年大会の最終日では、強風の中でスコアを伸ばし、バックナインで首位争いを演じていた。だが、あまりの強風でラウンドが中止に「かなり悔しかったですね。調子は良かったので、最後までやりたかった」。今週は9年前の忘れ物を取り返す4日間となる。(文・臼杵孝志)
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