現役MotoGPライダー、アンドレア・ドヴィツィォーゾがDTM参戦に向けて走行重ねる

2019年5月28日(火)10時56分 AUTOSPORT web

 MotoGPのスターライダーとして普段はドゥカティを操るアンドレア・ドビツィオーゾが、2019年DTMドイツ・ツーリングカー選手権第3戦へのゲスト参戦に向け、イタリア・ミサノでアウディRS5 DTMのテストを実施。その講師としてアウディはマティアス・エクストロームを招聘し、ドビツィオーゾ豪華なマンツーマン指導のもと初のツーリングカードライブを経験した。


 5月初旬にDTMへのゲスト参戦が明らかになったドビツィオーゾは、6月開催となる第3戦イタリアにチームWRTのピエトロ・フィッティパルディの代打として参戦。同じ週末に開催されるF1カナダGPでリザーブドライバーの役目を果たすべくパドックに帯同するブラジル出身の元F1王者の息子に代わって、現役MotoGPスターがアウディRS5 DTMのステアリングを握ることとなった。


 2018年MotoGPクラスでランキング2位を記録したドビツィオーゾは、その年末にドイツ・ノイベルグにあるアウディスポーツのコンピテンス・センターを訪れRS5 DTMを経験。今回のテストはそれ以来のシートであり、初の本格的テスト走行ということになる。


 今回のテストに向けてもアウディスポーツのシミュレーター設備での予習を経て、5月中旬にMotoGPの英雄マルコ・シモンチェリの名を冠したサーキットであるミサノへ。


 テストでは、アウディで2度のDTM王者に輝き2019年開幕戦ホッケンハイムで引退レースを戦ったマティアス・エクストロームをドライビングコーチに招き、デビュー戦の舞台で約1日半の走り込みを行った。

昨年末にもアウディスポーツの施設でRS5 DTMの走行を経験したアンドレア・ドビツィオーゾ
しかし、本格的テストはこれが初となり、もちろん2019年より搭載の4気筒直噴ターボも初体験となった
「正直言って、めちゃくちゃ楽しかった」と、MotoGPスターもDTMマシンに満足した様子


「僕にとって、ここミサノでテストを行うことはとても重要な意味を持っている。なぜならDTMのコンペティションは非常に高いレベルにあり、ステアリングを握ってマシンをドライブしながら、あらゆる物事をマネジメントしなくてはならないからだ」と、初テストの首尾を語ったドビツィオーゾ。


「その意味でも、今回チームやマティアス・エクストロームの助けを借りて走り込むことができたのはとても有意義だった。僕のドライビングをDTMシリーズのフロントランナーたちに可能な限り近づけるべく、多くのラップを重ねることができたよ」


 現在、年間チャンピオンシップ参戦プログラムを持たず、アウディスポーツのアンバサダーとしてカスタマー支援などの役割を担うエクストロームの指導を受け、最終的にドビツィオーゾは183ラップを走破。夕暮れからナイトセッションの走行も経験した。


 2018年のミサノ・ラウンドでは、母国イタリアの英雄アレックス・ザナルディが特別なM4 DTMを仕立ててゲスト参戦を果たしたが、DTMを運営するITR側は2019年のこの機会も活用すべく、BMWと協力してゲストドライバー・スロットに”生ける伝説”でもあるバレンティーノ・ロッシ参戦によるMotoGPスター共演も計画。しかしこちらは正式に見送りが決まっている。


 その他、2018年から新たに制定されたこのゲストドライバー制度では、ドイツ国外のファンに訴求すべくあらゆる活用方法が想定され、同年のオーストリア・レッドブルリング戦では、レッドブル契約アスリートとして5度のWRC世界ラリー選手権王者であるセバスチャン・オジェが、メルセデスC63DTMをドライブしてゲスト参戦も果たしている。

6月8〜9日の第3戦ミサノに向け、マシン特性とドライビング方法を迅速に吸収する必要がある

ショートランを繰り返し、エクストロームとともにデータを確認して修正を図っていく
夕暮れからナイトセッションの走行も経験し、最終的に183ラップを走破した


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