日本ハム・加藤貴 粘投5回2/3零封!苦手ソフトバンクに確かな手応え
2025年5月29日(木)6時0分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 日本ハム1—2ソフトバンク(2025年5月28日 みずほペイペイ)
日本ハム・加藤貴之投手(32)が28日、敵地でのソフトバンク戦に先発し、自身に勝敗は付かなかったが5回2/3を7安打無失点と好投した。4回6失点だった10日の楽天戦から中17日と約半月ぶりの登板となったが、冷静な投球で持ち味を発揮した。チームはサヨナラ負けで2連勝はならなかったが、次回登板へ希望を持てる内容だった。
不安の中で、初回のマウンドに向かった。前回登板は4回6失点でKOされ、そこから中17日。シーズン中にこれほど長く間隔が空くことは近年はなかった。それでも、リズムをつかめば再三のピンチに動じることはなかった。
「本当に久しぶりだったけど、思ったところに投げられた。打者に投げていないというのが一番不安で、そこが怖かった。試合勘も不安だったけど、初回に1死を取ってからは良かったと思う」
雪辱を誓ってマウンドに上がった左腕。初回は3者凡退で上々の立ち上がりだったが、2回に無死一、二塁としたが後続を打ち取った。最大のピンチは1点先制してもらった後の5回だった。3安打を集中され1死満塁を背負ったが「自分で出した走者。なんとか粘り強く」と野村を遊ゴロ併殺に仕留め、これ以上ない形でピンチを切り抜けた。
6回2死一、二塁としたところで降板。マウンドに歩み寄った新庄監督に肩をポンと叩かれ、ベンチへ戻ったが、表情は充実感に満ちていた。勝敗こそ付かなかったが、6回途中7安打無失点と試合をつくった。新庄監督も「いい感じだったし、テンポも良かった。次に期待が持てますよ」と称えた。
昨季は4試合で0勝3敗、防御率4・79と同一リーグ内では最も苦手としたソフトバンク戦で確かな好投。「(得意不得意は)言っていられない。絶対に投げなきゃいけない相手。弱気にならないように」と今後の戦いも見据える。次回登板こそ3勝目を挙げ、心の底から笑ってみせる。