「多くの疑念が間違っていると証明」特大弾で存在誇示の吉田正尚 図抜けた打撃力を示す「146」の意味

2023年6月1日(木)15時21分 ココカラネクスト

技ありの一打でライトスタンドに特大弾を放った吉田。その打力に対する評価が高まっている。(C)Getty Images

 吉田正尚(レッドソックス)が日々存在感を強めている。現地5月31日に本拠地で行なわれたレッズ戦では「4番・指名打者」で先発出場。20試合ぶりとなる特大の7号アーチを含む4打数2安打1打点の活躍を見せた。

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 惜しくもチームは勝利に導けなかったが、日本球界屈指のスラッガーは日進月歩で進化を続けている。この日にとりわけ圧巻だったのは、2回に先頭打者として打席に立った初打席だ。相手先発右腕ルーク・ウィーバーがカウント1-1から投じたインコースに投じた85.6マイル(約137.7キロ)のカットボールを捌き、ライトスタンドへと放り込んだのである。

 MLB公式サイトのチャートを見てもコースはボールゾーン。高さがやや真ん中付近で、甘さはあったとはいえ、食い込んでくるカットボールをファウルとせずに運んだ打撃スキルは見事と言うほかにない。

 直近7試合で打率.370、長打率.593、出塁率.433と持ち味を発揮している吉田。メジャーの水に慣れてきた29歳の日本人スラッガーには、現地メディアも大きな賛辞を送っている。米スポーツ専門局『FOX Sports』は今季の新人王を予想した記事内で「NPB経験者の29歳である彼はレースにおいて厳しくみられる可能性がある」としたうえで、次のように現在の活躍を評している。

「しかし、ヨシダはボストンでベストヒッターの一人だ。すでに開幕前にあった多くの疑念が間違っていたことを証明している」

 また、吉田は貢献度の大きさが高く評価されてもいる。それを如実に表しているのが、「wRC+」という指標だ。近年、評価がされ始めた同指標は打者が創出した得点数を表す「wRC」に、球場ごとの結果の出方の偏り(パークファクター)を考慮した補正をかけ、平均値と比較したものである。

 リーグの平均的な打者を「100」としているため、それ以上の値を出している打者は「普通よりも貢献している」と評価されるのだが、吉田はここまで47試合で「146」。つまりメジャーの中で平凡な打者よりも1.46倍も貢献をしているというわけである。ちなみにリーグ最強のバッターの一人とされる大谷翔平(エンゼルス)は「128」だ。

 図抜けたバッティングスキルで驚異的なスタッツを刻み始めた吉田。出色のパフォーマンスを続ける29歳は、まだまだ止まらない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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