Jリーガー、ジャーナリスト、サッカー好きタレントが選ぶ「CL決勝史上最高の試合」

2019年6月1日(土)11時42分 サッカーキング

チャンピオンズリーグ決勝史上最高の試合は…? [写真]=Getty Images

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 今シーズンを締めくくるチャンピオンズリーグ決勝の開催が迫り、日々、盛り上がっているサッカーファンも多いことだろう。『サッカーキング』でも、インタビューや編集部メンバーによる座談会、過去の同国対決を振り返る企画など、様々なコンテンツを配信してきた。

 その一環として、現役Jリーガー、サッカージャーナリスト、サッカー好きタレントに「あなたにとってCL決勝史上最高の試合/ゴール/選手は?」というアンケートを実施。いただいた回答を、「試合編」「ゴール編」「選手編」の3回に分けて発表する。

 今回は「試合編」。なお、本企画では、現役Jリーガーの小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)、サッカージャーナリストの西部謙司氏、小澤一郎氏、ベン・メイブリー氏、そして大のサッカーファンとして知られる歌手、森山直太朗氏の5名にご協力いただいた。

【CL決勝史上最高の試合】

■小野伸二/北海道コンサドーレ札幌



2004−05 ミラン 3−3(PK2−3) リヴァプール

 前半のうちにミランが3点をリードしていたのに、リヴァプールが追いついてPK戦で勝利。決勝戦で3点差を追いつくということを含めて本当に奇跡的だったので、これが僕の選ぶ最高の試合です。



■西部謙司/サッカージャーナリスト



2004−05 ミラン 3−3(PK2−3) リヴァプール

 3−0を追いつかれるのは、このレベルの試合ではまずない。ファーストレグのリードをセカンドレグで引っくり返されることはよくあるが、前半に3−0にまでしたチームがまさか追いつかれるとは思いませんでした。ミランもそう思ってしまったのは油断だが、リヴァプールの鬼気迫る追撃はアンチェロッティ監督も「説明がつかない」と述懐している。

 PK戦でのGKドゥデクの「スパゲッティ・ダンス」は、かつて、同じくPK戦で優勝したときにGKブルース・グロベラーがとった動きを真似たもの。リヴァプールが培ってきたファンとの絆、歴史へのリスペクトが表れた感動的なファイナルでした。



■小澤一郎/サッカージャーナリスト



1998−99 マンチェスター・U 2−1 バイエルン

 アディショナルタイムにユナイテッドが2点を取って逆転したのを見て、サッカーの怖さと、こんなことがチャンピオンズリーグ決勝で起こってしまうのか、というのを感じました。その後、“イスタンブールの奇跡”などもありましたけど、一番目の当たりにしたというか、今でも鮮烈に覚えているのが、あの試合のスールシャールとシェリンガムのゴールです。

 試合内容的にはそんなにバチバチしていたわけではなく、開始早々にバイエルンが点を取って、その後の展開は一進一退というか、ユナイテッドが一方的だったわけではなかった。決勝らしくかなり手堅い試合で、「ああ、このまま終わったら凡戦だな」と思っていたら、最後の最後で奇跡があったので。喜びに湧くユナイテッドと、崩れ落ちるバイエルン。サッカーの光と影をこれほど分けるのかっていう、それほどの試合でした。



■ベン・メイブリー/サッカージャーナリスト



1998−99 マンチェスター・U 2−1 バイエルン

 90分で見たら、決して最高に面白い試合だったとは言い難い。しかし、ストーリー性を好むイングランド人にとって、あのクライマックスを超えるものはない。ユナイテッドにとっては劇的な1シーズンの末に、イングランドのフットボール界全体にとっては少しずつ立ち直る10年間の末に、信じられないほどの喜びが爆発した後半アディショナルタイムは一生忘れられません。

 ヘイゼルの悲劇に続いた5年間の欧州大会出場停止処分が終わり、イングランド勢の復帰をリードしたのはユナイテッド。しかし、同悲劇までイングランド勢が毎年のように欧州を制覇していたのに対し、処分の期間を終えてからかなりの差をつけられてしまっていた。それでもユナイテッドは、失敗とニアミスを繰り返しなから経験値を上げ、年々成長を見せました。『Beckham… into Sheringham… AND SOLSKJÆR HAS WON IT!』という名実況で、そのストーリーが完結しました。

 また、さらに特別だったのは、古き良き時代の最後でもあったということ。現在、出場枠が増えるにつれ、国内でのライバル関係が欧州舞台にも波及してしまい、イングランド勢だからといって自分の応援するクラブ以外を応援するのは考えられないことです。しかし、20世紀末まではそれが当たり前でした。ユナイテッドファンにとどまらず、どのクラブが好きでもイングランドの全フットボールファンが同じ喜びを分かち合った、最後の瞬間だったのかもしれません。



■森山直太朗/歌手



1994−95 アヤックス 1−0 ミラン

 リヴァプールが大逆転した試合も、マンチェスター・Uvsバイエルンも歴史に残る名勝負で、当時はものすごく興奮してみていたけど、そこまで思い入れがなくて……。そう考えたときに、アヤックスがチャンピオンズリーグを制覇したというのは、今振り返ってみてもやっぱり興奮したなと思います。

 時代的にはセリエAに流れていっていたけど、僕はウインガーを置いたサッカーが好きだから、アヤックスは見ていてすごく面白かった。国内リーグでは敵なしの強さで、だけど同時に、欧州のレベルでは通用しないかもしれないと思っていました。それが破竹の快進撃でチャンピオンズリーグを制したから、この決勝はすごく印象に残っています。

 GKがファン・デル・サールで、ダーヴィッツもセードルフもいて、リトマネン、ブリント、デ・ブール兄弟にライツィハー、ミランから帰ってきたライカールトもいたし、今思えば、そりゃ強いわってなるんですけどね(笑)。

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