「野球が楽しそう」球界OBが指摘する新庄ハムが快進撃を続ける「理由」

2023年6月5日(月)12時0分 ココカラネクスト

好調なチームを率いる新庄監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハムは4日の巨人戦(東京ドーム)に10ー3と大勝。今季初の2桁得点、交流戦を2カード連続勝ち越しと絶好調だ。

 狙った策がずばりハマる。この日は「8番投手」に組み込んだ先発の北山亘基が2本の適時打を放つと、前日に不振のため、スタメン落ちさせた野村佑希が花咲徳栄時代の同期生、松井颯から3回に6号3ランを放つなど、選手たちが指揮官の起用にしっかり応えてみせた。

【動画】先発の北山はこの日、2本のタイムリーを放つなど打撃でも貢献

 先発がゲームを作り、打つべき人が打つ。横綱野球で巨人をうっちゃった。長打も出ながら、スクイズも絡めて点を奪うなど、思う存分に新庄野球を展開してみせた。

 試合後の新庄監督も「期待に応えてくれるわ」と2桁大勝に満足げな表情。3ランを放った野村に対しては試合前に直接対話を行った上で、打席に送り出したという。

 見どころがつまった3連戦となったが、日本ハムの快進撃には球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍。引退後は日本代表コーチも務めた野球評論家の高木豊氏は4日に更新した自身のユーチューブチャンネルで日本ハムの現在の勢いについて触れている。

 週末3連戦の各球団の戦いを振り返る企画の中で高木氏は日本ハムに関して「本塁打あり、スクイズあり。何より楽しそうだわ、野球が」と選手がイキイキと取り組んでいることに着目。大勝した4日の試合も野村の豪快な3ランがありながら、6回には細川凌平が無死一、三塁から完璧な初球スクイズを決めてみせるなど、硬軟取り交ぜた作戦が取れることを評価した。

 さらに「迷いないね、肝が座っているわ」として注目したのは、3日の巨人戦で7回一死二、三塁の好機に代打で送ったハンソンにスクイズを命じた点にもあった。

 独立リーグからシーズン途中に加入した期待の助っ人は3連戦初戦の2日の試合で本塁打を放っていた。相手ベンチも完全に打ちにくるという配球の裏をかいた作戦だったが、ハンソンは失敗。得点にこそ結びつかなかったが、「ここでこうくるかという作戦を躊躇なくやる」と指揮官の思い切りの良さに舌を巻いた。

 重盗、ここぞという場面でのスクイズなど、昨年は「奇襲」といわれた作戦が、シーズン通して戦ったことで選手に新庄監督の考えが浸透したことも大きいとされる。先発ローテーション、守護神も安定、打線が活気づくとなれば、この快進撃も当然のことといえそうだ。

 交流戦順位は6試合を戦い4勝2敗でオリックスと並び2位につける。勢いを加速する新庄ハムが台風の目となりつつある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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