「すべてに満足して旅立つ」主将イジャラメンディがソシエダに別れ…“4番”はスビメンディへ継承

2023年6月5日(月)23時28分 サッカーキング

セレモニー終了後にはイジャラメンディの胴上げが実施 [写真]=ムツ カワモリ

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 今季限りでのレアル・ソシエダ退団が決まっている元スペイン代表MFアシエル・イジャラメンディが、同クラブでの最終戦を終えた。

 ラ・リーガ第38節(最終節)が4日に行われ、レアル・ソシエダはホームでセビージャを2−1で下した。日本代表MF久保建英と共にスタートからピッチに立ったイジャラメンディは、キャプテンマークを巻いて61分までプレー。来季よりキャプテンを託すことを明言しているスペイン代表FWミケル・オヤルサバルとの交代でピッチを去り、『エスタディオ・アノエタ』(※現在はネーミングライツの関係で『レアレ・アレーナ』)に駆けつけたファン・サポーターに別れを告げた。

 試合後、ラ・リーガ公式のTV向けフラッシュインタビューに姿を見せたイジャラメンディは「感動的な気分になってここを去ることとなった。何年もの間、僕はラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)で、僕の故郷であり永遠の家族とも呼べるクラブでの日々を楽しんできた。もちろん、別れを告げるのは辛い」と本音を明かしつつ、「あとは最後の瞬間を楽しむだけだね」と後に控えた自身の退団セレモニーを見据えて発言した。

 今季のレアル・ソシエダは最終的にラ・リーガを4位でフィニッシュ。2013−14シーズン以来10年ぶりとなる来季のCL出場権を獲得したが、イジャラメンディ自身も「このクラブにかかわる全員にとって素晴らしい1年だった」と今季の歩みに一定の手応えを感じているという。自身の“ラストマッチ”となったセビージャ戦については「僕にとって、この色のユニフォームを身に纏ってピッチに立つ最後の試合だった。経験してきこと、成し遂げたことすべてに満足して旅立つ。もちろん多少の後悔も共にね」と前向きに振り返った。加えて、来季のCL出場権を獲得して終えたシーズンを振り返っている。

「シーズンを良い形で終えて、来季のCL権獲得に少しでも自分の力が役立っていたなら嬉しいね。チームを助けることは喜びだ。これからもこのチームは楽しみ続けることができる。間違いなくだ」

 また、2018年12月よりクラブを率いているイマノル・アルグアシル監督の偉大さにも触れた。「イマノルは真のリーダーだ」と切り出すと「僕らサッカー選手は多くのプレー時間を得られる選手がいれば、なかなか出場機会に恵まれない選手もいる。だが、彼はチームにいる全員の能力を引き出すため、最大限の努力を尽くしてくれるんだ」と同監督の手腕を絶賛。ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーア(現:アーセナル)やスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサク(現:ニューカッスル)、さらには今季より加入した久保など数々の選手たちの才能を開花させてきたアルグアシル監督への絶大な信頼を明かした。続けて「このチームが良い方向に向かっているのということに疑いはない。もちろん、それは彼のおかげだ」と話している。

 ユース年代からレアル・ソシエダで育ったイジャラメンディは、2013年夏にレアル・マドリードへ完全移籍したものの、首都クラブで過ごした2シーズンを除いたキャリアのすべてを“ラ・レアル”に捧げてきた。「初めてここに来たのは11歳の時で、33歳になった今もここにいる。このような形でラ・レアルでのキャリアを終えられるなんて想像もしていなかった。僕は本当に幸せだ」と心境を明かした後、ファン・サポーターに向けて「みんな、本当にありがとう。ここでデビューを飾ってから、愛を感じない瞬間などなかった。この色のユニフォームを身に纏って戦えたことは一生の誇りだ」とメッセージを発した。

 インタビューの終了後、『レアレ・アレーナ』ではイジャラメンディの退団セレモニーが開催され、クラブのヨキン・アペリバイ会長からスペイン国内で最高の名誉を意味する紋章が授与された。その後、イジャラメンディはバスク語で挨拶を実施。セレモニーの最終盤ではイジャラメンディがレアル・マドリードから復帰した2015−16シーズンより一貫して着けてきた背番号「4」が、来季よりスペイン代表MFマルティン・スビメンディへと継承されることが明かされた。来季よりキャプテンを引き継ぐオヤルサバルと共に、スビメンディも“魂”を受け継いで戦っていく。

サッカーキング

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