【コラム】ナポリ、アンチェロッティ監督就任で新時代到来? 悲願のスクデットへ
2018年6月10日(日)17時2分 サッカーキング
プロジェクトはすでにスタートしている。アンチェロッティ監督が要望を出したのは、イタリア代表FWロレンツォ・インシーニェ、ポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキ、同FWアルカディウシュ・ミリク、そしてセネガル代表DFカリドゥ・クリバリの4選手を残すことだ。10年間チームにいたスロヴァキア代表MFマレク・ハムシクはチームを出ていく覚悟を決めている様子で、ナポリにも新しい時代が来るのかもしれない。
そして夏のメルカートでの獲得候補選手リストは次のようになっているという。イタリアの至宝、フィオレンティーナのFWフェデリコ・キエーザ獲得のためにデ・ラウレンティス会長は5000万ユーロ(約65億円)という20歳の選手に対して破格のオファーをした。だが、フィオレンティーナのディエゴ・デッラ・ヴァッレ会長の返事は「結構です。譲りませんから」だった。そのほか、イタリアの若手で代表入りもしている26歳のシモーネ・ヴェルディ(ボローニャ)や、26歳のマッテオ・ポリターノ(サッスオーロ)にも興味を持っている。
ベテラン勢では海外のビッグ・プレーヤーの名前が挙げられているようだ。レアル・マドリードのフランス人FWカリム・ベンゼマやバイエルンのチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルなど、チャンピオンズリーグでも通用する選手の補強を目指している。クラブワールドカップやヨーロッパのタイトルを20も獲得した経歴のアンチェロッティ監督だけに、サッリ前監督の「4−3−3」、または「4−4−2」から、どう彼らしいナポリを仕上げていくのだろうか。
残留組の一員、攻撃面を引っ張るインシーニェも「以前から彼の下でやってみたいと望んでいた。トップクラスの選手とビッグクラブをいくつも指導してきたし、偉大な指導者で数多くのタイトルも獲ってきた人だから、学ぶことばかりだろう」と期待に胸をふくらませているのだった。
文=赤星敬子