【コラム】ナポリ、アンチェロッティ監督就任で新時代到来? 悲願のスクデットへ

2018年6月10日(日)17時2分 サッカーキング

アンチェロッティ氏がナポリの新監督に就任した [写真]=LightRocket via Getty Images

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 カルロ・アンチェロッティがイタリアに戻ってきた。呼び寄せたのは、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長だった。3年間クラブを率いたマウリツィオ・サッリ監督は5月、最後までスクデット獲得に望みをつないだが、結果的にユヴェントスの7連覇を阻むことができなかった。ナポリ・サポーターが夢見るディエゴ・マラドーナの黄金時代以来のスクデットへ——。デ・ラウレンティス会長が連れてきたアンチェロッティ監督のもと、打倒ユーヴェを目指す。

 プロジェクトはすでにスタートしている。アンチェロッティ監督が要望を出したのは、イタリア代表FWロレンツォ・インシーニェ、ポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキ、同FWアルカディウシュ・ミリク、そしてセネガル代表DFカリドゥ・クリバリの4選手を残すことだ。10年間チームにいたスロヴァキア代表MFマレク・ハムシクはチームを出ていく覚悟を決めている様子で、ナポリにも新しい時代が来るのかもしれない。

 そして夏のメルカートでの獲得候補選手リストは次のようになっているという。イタリアの至宝、フィオレンティーナのFWフェデリコ・キエーザ獲得のためにデ・ラウレンティス会長は5000万ユーロ(約65億円)という20歳の選手に対して破格のオファーをした。だが、フィオレンティーナのディエゴ・デッラ・ヴァッレ会長の返事は「結構です。譲りませんから」だった。そのほか、イタリアの若手で代表入りもしている26歳のシモーネ・ヴェルディ(ボローニャ)や、26歳のマッテオ・ポリターノ(サッスオーロ)にも興味を持っている。

 ベテラン勢では海外のビッグ・プレーヤーの名前が挙げられているようだ。レアル・マドリードのフランス人FWカリム・ベンゼマやバイエルンのチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルなど、チャンピオンズリーグでも通用する選手の補強を目指している。クラブワールドカップやヨーロッパのタイトルを20も獲得した経歴のアンチェロッティ監督だけに、サッリ前監督の「4−3−3」、または「4−4−2」から、どう彼らしいナポリを仕上げていくのだろうか。

 残留組の一員、攻撃面を引っ張るインシーニェも「以前から彼の下でやってみたいと望んでいた。トップクラスの選手とビッグクラブをいくつも指導してきたし、偉大な指導者で数多くのタイトルも獲ってきた人だから、学ぶことばかりだろう」と期待に胸をふくらませているのだった。

文=赤星敬子

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