男子400メートルで浜松開誠館・大石亮太が初優勝、静岡県勢3連覇…陸上東海高校総体

2024年6月15日(土)5時50分 スポーツ報知

男子400メートルで初優勝した大石が表彰台で喜びを爆発させた(カメラ・塩沢 武士)

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◆陸上東海高校総体 (14日・長良川競技場)

 男子400メートル決勝で、大石亮太(浜松開誠館3年)が47秒20の自己ベストで初優勝した。昨年2位から順位を上げ、同種目は県勢3連覇となった。男子走り幅跳びは、奥沢真(浜松西3年)が7メートル53で初制覇。女子ハンマー投げでは鈴木菜摘(浜松湖北3年)が49メートル89を投げて、この種目での県勢初Vを達成した。

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 ゴールした瞬間、掲示板を横目で見て、ちょっぴり悔しがった。男子400メートルで大石が、初優勝で全国総体(7月28日開幕・福岡)切符をつかんだ。「自己ベストだったけど、46秒台を狙っていたので悔しい」。これまでの自己記録を0秒10更新したが、目標タイムには届かなかった。それでも、この種目で県勢3連覇を達成。「途絶えさせてはいけないという思いで走りました」と、受け継いだプライドは保った。

 苦手な外より8レーンからスタートした決勝。「前には9レーンの選手だけで、得意な追いかける形がつくれなかった。でも、昨年2位だったので、きょうは勝たないといけないと思った」。1年前に0秒01差で逃した東海チャンピオンの称号を今年は、2位に0秒53差つけてつかみ取った。

 いくつもの不安を抱えていた。今年3月の大阪で行われた全国合宿で右ふくらはぎを痛めた。「いつか治るだろうと思っていたら、なかなか治らず、ここまで満足いく練習を積めてこれなかった」。しかも、この日は30度を超える猛暑のコンディションで、予選、準決勝、決勝の3本を走らなければいけなかった。「暑いのは嫌い。なるべく、外に出ないで室内の練習場で過ごすようにした」。調整不足と悪条件を克服した。

 昨年は東海総体以降、下降線をたどった。大会後、コロナに感染。調子が戻りきらず、全国では予選敗退だった。今年は同じ過ちを繰り返さない。「全国では46秒台を出して優勝を目指したい」。心身とも最高の状態にして、福岡に乗り込む。(塩沢 武士)

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 連覇を狙った宿敵を下して168センチの小柄なジャンパーが、東海王者の称号を手に入れた。男子走り幅跳びで奥沢が「小学校時代からのライバルで、よく負けていた」という成川倭士(わくし、東海大静岡翔洋3年)を2センチ上回り、7メートル53で初Vを飾った。

 1本目に7メートル31をマークして臨んだ2回目のジャンプ。「1本目で、ほぼ全国には行ける記録だったので次は攻めていった」。自己記録の7メートル59には届かなかったものの、全国の懸かる大舞台でセカンドベストをマークした。

 昨年の全国総体は2センチ届かず9位で、トップ8に進めなかった。冬季はスピード強化とともに、ウェートトレ練習を取り入れた。小学校時代には、器械体操の選手で得意は跳馬だった。「踏み切り、空中姿勢はその時に養いました」。親友である成川とともに挑む全国だ。「またワンツーを決めたい」。もちろん、今回と同じく優勝は譲らない。

 女子ハンマー投げで鈴木がランキング1位の貫禄は見せた。2017年から正式に採用された種目で県勢初優勝を飾った。「東海Vの夢はかなえられた」と、言いながらも、西部総体でマークした自己記録の53メートル88には大きく届かなかっただけに、「心の底から喜べないです」と、うつむいた。全国総体に向けては「55メートルを狙って表彰台を目標にしたい」と、前を見据えた。

スポーツ報知

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