百発百中!? 欧州5大リーグで“100パーセント”の決定率を誇った男たち

2022年6月21日(火)17時38分 サッカーキング

決定率100パーセントの男たち [写真]=Getty Images

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 サッカーはゴールを奪う競技。だからこそ得点を決めるストライカーは高い評価を受け、高値で取引されるわけだ。

 それでもやはり、どんなに優秀なストライカーでも百発百中でゴールを奪うことはできない。昨シーズン、欧州5大リーグで最多ゴールを奪ったバイエルンのFWロベルト・レヴァンドフスキでも161本のシュートを放って35得点。決定率は「21.7パーセント」だった。

 しかし、世の中には嘘みたいな結果を残している選手がいるという。それでは2021−22シーズンの欧州5大リーグで、放ったシュートを全てゴールに結びつけた“決定率100パーセント男”を紹介しよう!

[写真]=Getty Images

■プレミアリーグ


 昨シーズンの“100パーセント男”と言えば、この選手だろう。1月の移籍市場でアトレティコ・マドリードからニューカッスルに加入したイングランド代表の右SBキーラン・トリッピアー(31歳)だ。ニューカッスルの復活劇に貢献したトリッピアーは、2月のエヴァートン戦で80分に23mほどの位置から壁の横を抜く見事な直接FKを蹴り込んだ。プレミアリーグ復帰後、初めてのシュートでネットを揺らしてチームを勝利に導いて見せた。

 すると翌節、今度はアストンヴィラを相手に見事なFKを披露。前半35分にペナルティアークのところから右足を振りぬいて壁を突き破って決勝ゴール。チームも3連勝を飾り、降格圏を抜け出して見事に残留した。昨季、トリッピアーがプレミアリーグで放ったシュートはこの2本だけ。昨季の欧州5大リーグで「決定率100パーセント」を維持して2得点した唯一の選手となった。

 昨季のプレミアリーグにはもう一人だけ“100パーセント男”がいたが、実はその選手もニューカッスルの所属プレーヤーだった。それが10月のウルヴズ戦で豪快なミドルシュートを決めたアイルランド代表MFジェフ・ヘンドリック(30歳)だ。ヘンドリックは、昨季ニューカッスルでリーグ戦3試合に途中出場し、放ったシュートはこの1本だけ。決定率100パーセントを保ったまま、出場機会を求めて冬の移籍市場で2部のQPRにローン移籍したのだった。

■ラ・リーガ


 昨季スペインでも百発百中の決定力を誇った選手は2人いる。一人は日本代表MF久保建英の同僚だったマジョルカのMFクレマン・グルニエ(31歳)だ。元フランス代表のグルニエは昨年6月にスタッド・レンヌを退団したあと無所属になっていたが、今年3月にマジョルカに入団するとリーグ戦5試合に出場した。スタメンの機会こそ一度もなかったが、残留をかけて臨んだ最終節のオサスナ戦で大仕事をする。途中出場から83分に味方のヘディングシュートのこぼれ球に反応し、勝利を決定づけるチームの2点目をマーク。昨季グルニエのシュートはこの1本だけ。見事にマジョルカを残留に導いたグルニエには、新たに2年契約が用意された。

 もう一人の“100パーセント男”はレバンテのコケ(35歳)だ。昨季、ベテラン選手はほとんど出番がなく、リーグ戦での出場はわずかに6試合。そのうち5試合が試合終盤の交代出場だった。だが、既に降格が決まっていた最終節にスタメン出場すると、ゴール前の混戦から頭で押し込んで約2年ぶりのリーグ戦ゴールを決めた。最終節にシーズン初シュートを放って初ゴール。2018年から所属するレバンテでの自身最後のゲームに花を添えた。

■セリエA


 セリエAで決定率100パーセントを誇った選手は3名もいる。1人目はローマの若い才能、18歳のMFクリスティアン・ヴォルパートだ。オーストラリア生まれのヴォルパートは2020年にローマのユースに加入し、昨年12月にトップチームデビューを飾ったばかり。そして今年2月、プロキャリア2試合目となるヴェローナ戦に途中出場すると、コーナーキックのこぼれ球を左足で振り抜いて記念すべき初ゴール。まだセリエAで3試合しか出場のないヴォルパートは、これが唯一のシュートにして唯一のゴールとなっている。

 2人目もローマの若手、イタリアU-21代表のMFエドアルド・ボーヴェ(20歳)だ。そして彼がプロキャリア初ゴールを決めた試合というのも、ヴォルパートと同じ2月のヴェローナ戦なのだ! ボーヴェは78分からピッチに立つと、迎えた84分にやはりコーナーキックのこぼれ球に反応し、トラップしてから冷静にニアポストに蹴り込んで記念すべき初ゴールを奪った。これまでセリエAで通算12試合に出場しているが、放ったシュートはその1本だけ。ヴォルパート同様、セリエAのキャリアで「決定率100パーセント」を誇る楽しみな若手だ。

 3人目はスペツィアのMFメディ・ブラビア(30歳)だ。モロッコ代表歴を持つMFは、昨シーズンの第4節ヴェネツィア戦に途中出場すると、1-1で迎えた90+4分にドリブルで持ち込んでボックスの外から右足一閃。劇的な決勝ゴールを叩き込んでチームに勝ち点3をもたらした。昨季はリーグ戦8試合に出場して放ったシュートはその1本だけだった。

■リーグ・アン


 昨季のリーグ・アンで100パーセントを誇ったのは、こういった“特殊”なトピックでは珍しい大物。スペイン代表のMFパブロ・サラビア(30歳)である。昨季はパリ・サンジェルマンからポルトガルのスポルティングにローン移籍して、公式戦45試合21ゴールの大活躍。スペイン代表としても先日のネーションズリーグで2ゴールを決めている。

 スポルティングでは、昨季リーグ戦で69本のシュートを放ってチーム最多の15得点をマークしたサラビアだが、彼はポルトガルにローン移籍する前にリーグ・アンでも開幕2試合に出場していた。その時にストラスブール戦でシュートを1本放ってネットを揺らしており、昨季リーグ・アンの唯一の“100パーセント男”となったのだ。

■ブンデスリーガ



 昨季の欧州5大リーグで“決定率100パーセント”が誕生しなかった唯一のリーグがブンデスリーガだ。ちなみにブンデスリーガで最高決定率を誇ったのはFWシュテフェン・ティゲス(23歳)だ。ドルトムントでリーグ戦8試合に出場し、4本のシュートを放って3ゴール。そのうち2点は長身を活かしたヘディングシュート。来季からケルンでプレーすることが決まっているFWの決定率は、驚異の「75パーセント」だった。よくよく考えてみると「1/1」よりも「3/4」の方が凄い気もするが、やはり“100パーセント”の方が響きが良い!

(記事/Footmedia)

サッカーキング

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