WRC:ヒュンダイ、フィンランド国内で走行テスト。自粛中に開発した新パーツも検証

2020年6月23日(火)5時40分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権を戦うヒュンダイ・モータースポーツが6月第3週にフィンランド国内で開発テストを行い、ティエリー・ヌービルとオット・タナクがヒュンダイi20クーペWRCのステアリングを握った。


 ヒュンダイは新型コロナウイルス(COVID-10)感染拡大に伴い、WRC参戦マニュファクチャラーに課せられていたテスト禁止令の解除にあわせて活動を再開した。


 当初ヒュンダイは6月第2週にフィンランド国内でテストを行ったが、開始早々にヌービルが大クラッシュを演じたためテストは中断。一度ドイツ・アルツェナウにあるチームのファクトリーでマシンを修理した後、ふたたびフィンランドでテストに臨んだ。


 テストは15日(月)に再開され、最初の2日間はヌービルがドライブを担当。翌16日に32歳の誕生日を迎えたヌービルは、今回は大きなトラブルなく順調にデータを収集した。


 テスト後半は2019年のWRCドライバーズチャンピオンであるタナクがステアリングを引き継ぎ、3月のラリー・メキシコ以来にi20クーペWRCを走らせた。


 テスト前半を担当したヌービルは「チーム全体が(クラッシュに)迅速に対応してくれたことで、先週積み残したことをやり切ることができた」とコメントしている。


「もう一度ヒュンダイi20クーペWRCのステアリングを握り、走行を楽しむことができた。マシンやドライバーに要求されるものが高い一方で、走っていて楽しいフィンランドのグラベル(未舗装路)で生産的な2日間を過ごせたよ」


「特に火曜日(16日)は僕の32回目の誕生日だったからね。チームとしても日常を取り戻し、心から愛しているものに熱中できている」


 テスト後半を担当したタナクは「マシンには活動自粛中に温めていた新たなアイデアも盛り込まれていた」と、今回の走行が新パーツの開発も兼ねていたことを明かした。


「先月ヒュンダイi20 R5をドライブする機会はあったが、それでもラリーカーをドライブしたくてたまらなかった。ヒュンダイi20クーペWRCとの“仕事”を再開できてうれしい。チームと一緒に活動できることも幸せた」


「またアスリートとしての立場から言えば、ラリーが再開される前に実戦に近い環境でコドライバーと一緒に仕事ができるのはうれしいことだ。活動を制限された期間が長く、リズムを取り戻すには時間が必要だからね」


 WRCではTOYOTA GAZOO Racing WRTもフィンランド国内で走行テストを行うなど、シーズン再開を見据えた活動が活発化している。


 新型コロナウイルスの影響で大会の中止や延期が相次いでいるWRCは、6月22日時点で9月24〜27日のラリー・トルコでシリーズ再開を迎える予定だ。

開発テストでフィンランド国内を走行したヒュンダイi20クーペWRC


開発テストでフィンランド国内を走行したヒュンダイi20クーペWRC

開発テストでフィンランド国内を走行したヒュンダイi20クーペWRC

開発テストでフィンランド国内を走行したヒュンダイi20クーペWRC

開発テストでフィンランド国内を走行したヒュンダイi20クーペWRC

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