ランボルギーニ、サーキット専用ハイパーカー『SCV12』を2020年夏にワールドプレミア

2020年6月24日(水)12時5分 AUTOSPORT web

 ランボルギーニは6月23日、スクアドラ・コルセのトラック専用ハイパーカー『ランボルギーニSCV12』の開発プログラムが完了したことを発表し、あわせて2020年夏に同モデルを世界初公開するとアナウンスした。


 SCV12は、ランボルギーニのモータースポーツ活動を担うスクアドラ・コルセが持つGTレースの専門知識や経験がその開発段階において活かされ、同ブランドのGT3カーであるウラカンGT3 Evoを上回る空力効率とダウンフォースレベルを獲得している。
 
 また、SCV12のフロントボンネットには二重の吸気口に加えてセンターリブが設置され、空気の流れがルーフ上部にあるラムスクープへと導かれる。これによりクルマの動きによって発生する動的なエアフローがエンジンのインテークマニホールド内の静的な空気圧を増加させ、一種の“過給状態”を作り出すことでエンジン出力の増大に貢献しているという。


 そのエンジンはランボルギーニ史上最高出力となる830hp(約841ps)を発揮する6.5リットルV12自然吸気が採用され、コクピット後部の車両ミッドに収められた。

ランボルギーニSCV12に搭載されるエンジンは6.5リットルV12自然吸気で、最高出力は841psに上る。


 パワートレインを構成するもうひとつの要素であるギアボックスは、シーケンシャル6速トランスミッションが用いられる。駆動方式は後輪駆動だ。このギアボックスにはプッシュロッド式リヤサスペンションが直接取り付けられる。


 ホイールはマグネシウム製でフロントが19インチ、リヤは20インチ。これに専用開発されたピレリのスリックタイヤを装着することで、V12NAエンジンで生み出された強大なパワーをトラック路面に伝えていく。


 サーキット専用マシンとして、もうまもなく正式発表されるランボルギーニSCV12は、全車がサンタガタボロネーゼのランボルギーニ・スクアドラ・コルセ工場内で組み立てられ、限定販売される予定だ。


 このクルマの購入者はランボルギーニのクラブのなかでもさらに排他的なクラブの会員となり、スクアドラ・コルセのエンジニアによる技術支援や、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの特別プロジェクトコンサルタントでありル・マン24時間レースで通算5度の優勝を経験したエマニュエル・ピロによる特別指導などを含む、世界有数のサーキットで行われる高度なドライビングプログラムに参加することができる。

ランボルギーニSCV12のテスト風景
ポール・リカールでテストを行うランボルギーニSCV12
リヤには大型のディフューザー、カーボンファイバー製リヤウイングを備える。


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