【ブログ】何これジャンプ台!?ペットボトルでできた謎の物体が/タイのサーキットを1周歩いてみた

2019年7月11日(木)12時0分 AUTOSPORT web

 2019年シーズンからautosport webのスーパーGT現場取材部隊に加わった新人編集部員のぐちサーファーくん。人生2度目の海外渡航となった第4戦タイではチャン・インターナショナル・サーキットのコースウォークを体験し、コース紹介の記事を書き上げました。


 しかし、編集長をはじめ、先輩編集部員から修正の嵐。あわやお蔵入りかと思われましたが、タイ探訪記も交えたブログ形式に姿を変えて、日の目を見ることになりました。新人編集部員の奮闘を生温かい目で見守りつつ、ご覧ください。


※ ※ ※ ※ ※ ※ 


 みなさん、はじめまして。今年からスーパーGT現場取材を担当している新人編集部員ぐちサーファーです。人生初の海外出張となったタイは、編集長の“粋な計らい”により、渡航が1日前倒しに……。急きょバンコク観光も果たすなど、トピックスが目白押しでした。


 今回はバンコク観光の模様も挟みつつ、厳しい日差しのなかチャン・インターナショナル・サーキットを1周。全コーナーの写真を撮影してきたので、その模様をご紹介します。


 まずは初日。通常であれば水曜深夜に日本を出発し、木曜早朝にタイ入国、そこからレンタカーでブリーラムを目指すのですが、今回は飛行機を1日早く予約してしまう“アクシデント”がありました。そのため、火曜深夜に日本発、水曜早朝にタイ入国という長いスケジュールとなったのでした。

涅槃仏像をセクシーに撮ってみました


 この24時間の散策時間では、途中トゥクトゥク乗りのおじさんにボラれかけながら、タイ王宮や涅槃仏像がある『涅槃寺(ワット・ポー)』を観光。13時にホテルへチェックインすると、そのまま泥のように眠りにつきました。


 翌木曜日はル・マン→ニュルと欧州24時間レース連戦を経た先輩編集部員が早朝便でタイ入りするため、午前3時に起きて空港へ。3時間後の午前6時にレンタカーを借りて、一路ブリーラムへ出発です。


 さて、バンコクからブリーラムへの道中をご紹介……と行きたいのですが、高速に乗ってからの記憶がなく……。ゴメンナサイ。後部座席で船を漕いでおりました。

チャン・インターナショナル・サーキット付近にある射撃場


 というわけで、気がついたらブリーラム、チャン・インターナショナル・サーキットの入り口。メディアの入場受付まで時間があったためサーキット付近にある射撃場でライフルを撃つという人生初の体験をしました。カ・イ・カ・ン!(先輩に入れろと言われましたが元ネタはわかりません)

チャン・インターナショナル・サーキット(パドック側)


 その後メディアパスを受け取り、メディア専用駐車場へ。クルマを降りパドック側からサーキットを見るとスタジアムのような見た目になっていました。すごい迫力ですよね。生で見ると遊園地に来たような感じでキラキラして見えたのですが、写真だと曇っていてそうは見えませんね。(笑)


■初めて来たタイのサーキットで緊急企画に挑戦


 初めて来たサーキットのため、この日はピットへの行き方や会見場の場所を確認したり、搬入の様子などを観察しながらサーキット内を練り歩いていました。すると先輩編集部員から、明日コースウォークがあるからサーキット1周して全コーナーを撮影する企画をやってみない? との提案が。


 気軽に来ることのできない海外のサーキットを1周する貴重なチャンス。しかも今回は1日早くサーキット入りしていて余裕のある日程ということもあり、これはやらなくては! とふたつ返事で引き受けました。

コースウォークに向かう山本尚貴とジェンソン・バトン(RAYBRIG NSX-GT)


 そして、翌金曜日の13時、コースウォークの時間がやってまいりました。全長4.554kmのチャン・インターナショナル・サーキットを1周すべく、まずはピットロードから1コーナーに向かいました。


 ちょうどRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴選手とジェンソン・バトン選手もコースウォークに向かっていたので背中を追いかけます。気分はチャンピオンにオーバーテイクを仕掛けるレーシングマシンです!

チャン・インターナショナル・サーキットの1コーナー

1コーナーのタイヤ痕


 そして1コーナーに到着。走行ラインは、無数のタイヤ痕で黒くなっていましたが、凹凸はなく綺麗な路面状況に見えました。ピットレーンとは明らかに違いますよね。


 アスファルトも一般道よりきめ細かいように感じます。ドライバーの目線だと日本のサーキットと比べてグリップレベルの違いなどが、一目見るだけでわかるのか気になります。


 1コーナーを過ぎると1kmほどのロングストレートが待っているのですが、奥にある3コーナーは全く見えませんでした。長距離の散歩は慣れているのですが、この景色と気温30度付近のなかひたすら真っすぐ進むだけなのは流石に心が折れそうでした……。

チャン・インターナショナル・サーキットの2コーナーは少し左に曲がっている


 このロングストレートを進み、緩い左コーナーの2コーナーが見える位置でようやく3コーナーが確認できました。ドライバーさんたちは路面はもちろん、後ろも振り返り全体をチェックしている様子でしたが何を見ていたのでしょうか。機会があればどういった確認をしているのか聞いてみようと思います。

3コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


 3コーナーはヘアピンカーブ。昨年開催されたMotoGPのFP2でホルヘ・ロレンソがハイサイド転倒を喫し怪我したコーナーです。2018年はMotoGP担当だったため、次戦の日本GPにロレンソが出場できるのかその時はかなり心配していました。


 しかもこのコーナーはほぼフラットだから、コーナリングは難しいんでしょうね。スーパーGT決勝でも立ち上がりでオーバーランしたり“飛んだり”していましたから。

3コーナーの立ち上がり(チャン・インターナショナル・サーキット)


 180度向きを変え4コーナーを目指しますが、またも次のコーナーが見えません。このストレートの中腹は少し上っているようでした。でも全体的にフラットなのか上りのキツさを感じることはありませんでした。


 ドライバーさんたちの後ろを追いかけて歩いていたのですが、走行ラインに沿って歩いていますよね。これ、意識してるのか自然とこのように歩いてしまうのか気になりません?

コースウォークの時間でもFROはコースをチェックしていた
4コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


■コース脇で見つけた“手作り感満載”の物体。その正体は……。


 4コーナーに到着し、撮影位置を探っていると後ろからFROのクルマが迫っていました。コースウォークの時間でもコース全体を確認しているんですね。3台連なって走行し、ランオフエリアもチェックしていました。


 そもそもFROの仕事内容や、この時どのようなところを確認していたのか、よくわかっていないので別企画で取材に行きたいと思っています。


 そして、この4コーナーは、ゆるい左旋回の2コーナーを除けば最初の左コーナーとなります。そしてすぐに90度近く曲がる5コーナーが迫ります。それにしても山本選手とバトン選手に全く追いつけません。昨年王者のふたりにコースウォークでも速さを見せつけられるとは……。

5コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


 またMotoGPの話になりますが、ダニ・ペドロサが転倒したコーナーです。かなりの減速が必要となるほどのコーナーで、ランオフエリアが広いのも納得できます。


 ちなみに、レースゲームでこのサーキットを走行したことがあるのですが、ここでよくコースアウトしました。ウォールまでかなり距離がとられていますよね。個人的に一番好きな二輪レースであるSBKのスマホゲームがあり、それで走れるので試したい方は探してみてください。

6コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


 6コーナーも同様の左コーナーです。コース中盤はコーナーが続く、テクニカルなレイアウトですね。スピンしたであろうタイヤ痕もこのあたりから増えてきます。


 レーシングマシンに乗って走ってみたい気持ちもありますが、こういうタイヤ痕を見ると無事に戻ってこられるか不安なのでやっぱり怖くなります。(某ドイツメーカーの1000ccバイクに乗っているなんて恥ずかしくて言えません)

7コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)
8コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


 3つ連続の左コーナーの次には7、8、9と右コーナーをまたも3つ迎えるポイントがきます。7コーナーと8コーナーはともに90度ほどのコーナーでこのコンビネーションを超えると9コーナーが待っています。


 この週末、7コーナーではホンダ勢3台の同士討ちが起きましたよね。この時にはそんなアクシデントが起こるなんて思ってもいませんでしたよ。

縁石は白色・水色の配色


 そういえば、このコースの縁石は全コーナー白色・水色の配色なんですよね。ランオフエリアも水色に塗られている部分が見られます。紅白の縁石がお馴染みだと思いますがどうして水色なんでしょうか。ドイツのザクセンリンクを真似て赤、白、紺とタイ国旗の色にすればいいのにとか勝手に思っていました。

9、10、11コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)
11コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)


 9、10、11コーナーはS字のような区間で、少しカントがついているのが見てわかると思います。このコースで一番見栄えが良いと感じた場所なんですがどうでしょう? グランドスタンドも確認でき、観戦客が入った決勝日に走行できるドライバーが羨ましいです。

タイのコース上にある謎の物体


 残すところ最終コーナーのみ! といきたいですが、コースサイドにある謎の物体が気になったので撮ってみました。後ろにペットボトルが張り付けてあり角度がついているのですが、ジャンプ台でしょうか。あるいは、かまぼこ縁石のような役割をするものだと思いつつ、パシャリ。


 こんな手作り感満載のものがコース上にあっていいのかはわかりませんでしたが、これってタイだけのものですよね? 不思議がいっぱいです。


 コースウォークを終えて、関係者に確認したところ、黄旗の際などに区間を示すためのポストのラインだそうです。コースの両サイドに設置してあり、左右を結んだところがラインになるそう。見返すといろんなところに設置されていますね。ペットボトルが挟んであったのは、視認性向上のためでしょう。

最終コーナーとなる12コーナー(チャン・インターナショナル・サーキット)
12コーナーはかなり鋭角でバトルが勃発しやすい


 そして最終コーナーとなる12コーナーは鋭角で、最終ラップまで勝負を持ちこめばバトルが勃発する場所なんです。MotoGPでは最終ラップまでバトルが繰り広げられ、このコーナーで勝敗が決まりましたよね。(二輪ネタばかりですみません)

ピットロード入口(チャン・インターナショナル・サーキット)


 ピットロードの入口は最終コーナーのアウト側にあります。ピットロードはかなり狭く1台分ほどのスペース。スーパーGTでは同タイミングでのピットインがたびたび見られるため混雑しそうですが、大丈夫でしたね。

ホームストレート(チャン・インターナショナル・サーキット)


 最終コーナーを抜けるとようやくホームストレートに戻ってきます。ちなみに、ここにたどり着くまで1時間10分ほどかかっています。


 この時期のタイで1時間も外にいたから汗だくになりました。ドリンクを持って行ったほうがいいよと言ってくれた先輩に感謝です。1周でペットボトル1本飲み切りましたから。


 そして、普段土曜日に現地入りするレースクイーンのお姉さんたちも現地入りしており、コースウォークを楽しんでいる姿が見られましたよ。写真はありませんが……。(ファンのみなさま、ごめんなさい)

グランドスタンドからの眺め(チャン・インターナショナル・サーキット)


 コースを一周した後、グランドスタンドからもコースを眺めてみました。このチャン・インターナショナル・サーキットはグランドスタンドからコース全体を一望できるサーキットと聞いていましたが本当でした。


 全体が見えるとレース状況を掴みやすく、現地での観戦に向いているコースですよね。今年はツアーで観戦に訪れる日本のファンも多かったので、国外のサーキットでスーパーGTを観戦したい方はタイ旅行も兼ねて検討してみてはいかがでしょうか。


 2020年はマレーシアでもスーパーGTが開催されるため、機会があればセパン・インターナショナル・サーキットを一周巡ってみようと思います。


 ちなみに、レースウイークの土日は第3戦までと同じく朝から晩まで忙しく働き、疲れ切った月曜日の帰路も後部座席で船を漕いでおりました。空港までの運転、本当にありがとうございました。


 そして、滞在期間中は某YouTuber女芸人Fのタイ旅行動画に触発され、スムージーばかり飲んでいました。最終日の月曜日に、実は3度も飲んでいたことをここで告白しておきます。

某YouTuber Fちゃんの影響で飲んだウォーターメロンスムージー
ストロベリースムージーとタイのカレー。食後にお腹壊しました……。


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