美しきFK決勝弾にベッカムは涙？ メッシの鮮烈米デビューに世界が熱狂「信じられない。まるで映画だ」

鮮やかな一撃で決勝点を決めたメッシ。その美しきゴールにスタジアムは熱狂した。(C)Getty Images

　やはり世界一のクラックは役者が違う。

　現地時間7月21日に行なわれたリーグカップ2023のクルス・アスル戦で、今夏にアメリカ1部メジャーリーグサッカー（MLS）のインテル・マイアミに新加入したアルゼンチン代表FWのリオネル・メッシがデビュー。後半アディショナルタイムに鮮烈なゴラッソをねじ込んだ。

【動画】これぞ千両役者！ メッシがMLSデビュー戦で決めたゴラッソFK弾をチェック

　先月7日にインテル・マイアミと2年半の電撃契約を交わしたメッシ。そんな偉才の活躍を一目見ようと、この日の本拠地には、セレブモデルのキム・カーダシアンやNBAの大スターであるレブロン・ジェームズ、プロテニスプレーヤーのセレーナ・ウィリアムスら各界のVIPが相次いで来場。試合前から注目度の高さを伺わせた。

　入場時から一挙手一投足に熱視線が注がれた。そのなかで53分からピッチに立った36歳に最大の見せ場が訪れたのは、1-1で迎えた後半アディショナルタイム4分だった。敵ゴール正面から約20m付近でFKの絶好機を得たメッシは黄金の左足を一閃。鮮やかな弧を描いたボールはゴール左上隅へと突き刺さり、値千金の決勝弾となったのだ。

　真新しいピンク色のユニホームを身にまとった背番号10ネットを揺らした瞬間、会場は熱狂の坩堝と化した。スタンドから試合を見つめていたインテル・マイアミの共同オーナーを務める元イングランド代表MFのデイビッド・ベッカムは、超満員のスタジアムが沸き返る光景を見ながら目を潤ませていたようにも見えた。

　無論、まだまだチームメイトとの連携不足が否めないプレーはあった。それでも、ワンプレーで主役の座をもぎ取ったメッシには、現地識者たちも驚きを隠せずにいる。かつて米スポーツ専門局『ESPN』で記者を務めていたジャーナリストのアリエル・ヘルワニ氏は、偉才の凄みについて「メッシ。信じられない。彼はデビュー戦が終わる残り数秒のところで勝者となった。まるで映画だ」と自身のツイッターに投稿。そして、次のように続けている。

「この瞬間を生で見られて私は幸せだ。本当になんという瞬間だろうか。いつかこの出来事がドキュメンタリーにされるのは間違いない。これがどれだけ凄くて、魔法のような瞬間なのかはあまり理解されていない気がする。私は彼らの挑戦を認めない人たちが気の毒に思う」

　早くも現地の人々のハートを鷲掴みにしたメッシ。その千両役者ぶりは圧巻の一語だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]