スーパー耐久公式テスト:D’station Vantage GT3が好調を見せるも、ST-Xクラスは接戦の予感

2020年7月30日(木)23時13分 AUTOSPORT web

 7月30日、ピレリスーパー耐久シリーズの公式テストが富士スピードウェイで行われ、星野敏/藤井誠暢/近藤翼/金丸ユウ組のD’station Vantage GT3が午前、午後のセッションでトップタイムを記録。アストンマーティン・バンテージGT3が好調ぶりを見せた。


 9月4〜6日に開催されるピレリスーパー耐久シリーズ第1戦『NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース』を見据えて8クラス40台がエントリーした公式テスト。急遽ST-Xクラスに参戦する山口大陸/本山哲組のTAIROKU RACINGが不参加となり、出走台数は全39台となった。


 曇天のなか、気温21度、湿度89%、路面はところにより濡れたコンディションで10時30分からの午前のセッションはスタートした。


 ところがセッション開始から天候は徐々に悪化し、開始30分後に富士スピードウェイは大雨に見舞われる。本降りとなる直前、D’station Vantage GT3の藤井誠暢がコースインから4周目に1分47秒116を記録。その後、雨脚が強まったため、午前のセッションで藤井のタイムが越える車両は現れなかった。


 14時50分から行われた午後のセッションは気温24度、湿度78%、路面はドライというコンディションでスタート。路面コンディションが改善したため、開始早々の5周目、D’station Vantage GT3の藤井が1分41秒520を記録し、午前中に自らが記録したタイムを大幅に塗り替える。藤井はその後、10周目にこの日の最速タイムとなる1分41秒103を記録。


 しかし、2番手JOE SHINDO/柴田優作/影山正美/松田次生/井上恵一組のMP Racing GT-Rとのギャップは0.02秒、3番手大八木信行/星野一樹/大八木龍一郎/藤波清斗/平峰一貴/坂口夏月組のDAISHIN GT3 GT-Rとのギャップも0.210秒とわずかだ。ST-Xクラスは2020年も大接戦を予感させる。


 ST-Xクラスでは今回がスーパー耐久の公式セッション初参加となるMercedes-AMG Team HIRIX RacingのメルセデスAMG GT GT3が登場。ショウン・トンのドライブで1分42秒210を記録し、クラス5番手で公式テストを終えた。

Mercedes-AMG Team HIRIX RacingのメルセデスAMG GT GT3


 ポルシェ718ケイマンGT4・クラブスポーツ・コンペティションMR、アストンマーティン・ヴァンテージGT4、アウディR8 LMS GT4、BMW M4 GT4といったスーパー耐久初登場となる車両が多く、多くのエントリーを集めたST-Zクラスは、6車種全8台が出走。クラストップは内田優大/山内英輝/高橋翼/山田真之亮/富田⻯一郎組のENDLESS AMG GT4で、1分49秒186を記録している。

ENDLESS AMG GT4(内田優大/山内英輝/高橋翼/山田真之亮/富田⻯一郎)


 今回のテストでは2台のみの出走となったST-TCRクラスは、KIZUNA/千代勝正/安田裕信組のWAIMARAMA KIZUNA Audi RS3 LMSが植松忠雄/井出有治/川端伸太朗/野尻智紀組のF・Link Home CIVIC TCRを0.883秒上回るタイム1分50秒231を記録している。

WAIMARAMA KIZUNA Audi RS3 LMS(KIZUNA/千代勝正/安田裕信)


 ST-1クラスのトップタイムを記録したのは2020年シーズンより参戦する蒲生尚弥/豊田大輔/小倉康宏/矢吹久/河野駿佑組のROOKIE Racing GR SUPRAだ。蒲生がステアリングを握り、ST-Zクラスの最速タイムを2秒近く上回る1分47秒325を記録。クラス2位のFMR Cayman GT4に対しても2秒439という大きなギャップを築いており、スーパーGTに続いてピレリスーパー耐久でもGRスープラのデビューウインが実現しそうな勢いだ。


 ST-2クラスは⼤澤学/後藤⽐東⾄/⽯坂瑞基/鶴賀義幸組のDAMD MOTUL ED WRX STIが1分54秒925を記録し、トップタイムを記録。しかし、2020年シーズンから参戦する井⼝卓⼈/佐々⽊雅弘/MORIZO組のROOKIE Racing GR YARISとのギャップは0.257秒しかない。8連覇を狙うDAMD MOTUL ED WRX STIにとって強敵となりそうだ。

DAMD MOTUL ED WRX STI(⼤澤学/後藤⽐東⾄/⽯坂瑞基/鶴賀義幸)


 ST-3クラスでは1分53秒630を記録した⽥中徹/⽥中哲也/三宅敦詞/佐藤公哉組のQUEEN EYES 34Zが、そしてST-4クラスは久保凜太郎/細川慎弥/坪井翔/松井宏太組のGRGarage⽔⼾インターGR86が1分57秒914でトップ。7台が参戦するST-5クラスは飯沼章妃/⽊村貴洋/藤井順⼦/加藤沙也/⾹⼭⻄康司/佐藤朱伊組のLOVEDRIVE RACINGマツダNDロードスターが2分08秒220でトップとなった。


 2020年のピレリスーパー耐久シリーズは9月4〜6日に富士スピードウェイで開催される『NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース』で開幕を迎える。

LOVEDRIVE RACING マツダNDロードスター(飯沼章妃/⽊村貴洋/藤井順⼦/加藤沙也/⾹⼭⻄康司/佐藤朱伊)


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