【鈴鹿8耐】Team HRCが首位奪取。好発進のTSRホンダは痛恨の転倒で大きく後退/1時間途中経過

　8月6日11時30分、三重県の鈴鹿サーキットで『2023 FIM世界耐久選手権（EWC）第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会』の決勝レースが幕を開けた。スタートから1時間経過時点ではTeam HRC with 日本郵便が総合トップに立っている。

　真夏の祭典こと鈴鹿8耐は、決勝びを迎えた。台風の影響で雨が心配されていたが、曇り空のもとでレースに向けて準備が進められいく。スタート時間が近づくにつれ、会場全体が緊張の瞬間に包まれるなか、11時30分にル・マン式スタートによって火蓋が切られた。抜群のスタートを切ったのは、グレッグ・ブラック（ヨシムラSERT Motul）だ。

　2番手には高橋巧（Team HRC with 日本郵便）、3番手にはニッコロ・カネパ（YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAM）が続いた。1コーナーで1台オーバーランがあったが、一斉に1コーナーへと飛び込んでいく。4番手には國峰啄磨（TOHO Racing）が続いたが、その後ろにロケットスタートを決めたマイク・ディ・メリオ（F.C.C. TSR Honda France）がつけ、早々に國峰を仕留めて4番手に浮上した。

　2周目にはYART YAMAHAがトップに踊り出るが、対してTeam HRCは5番手まで後退してしまう。しかし、6周目には高橋が抜群のストレートスピードを活かして、ホームストレートでカネパをパスして首位を奪取。

　30分経過時点では、Team HRCのトップに続き、YART YAMAHAとヨシムラSERT Motulがトップ3で周回を重ねていく。好スタートを切ったTSRホンダは、序盤にペースが上がらず後退。そして、最終シケインでバックマーカーを交わそうとした際に痛恨の転倒を喫してしまう。

　この時点で、すでに転倒やマシントラブルを抱えるチームがいくつか出ていた。その後方では、ダン・リンフット（AutoRace Ube Racing Team）を中心に激しい4番手争いが繰り広げられていた。予選でも好調なペースを見せていたAstemo Honda Dream SI Racingは、スタートで大きく順位を落としたが、抜群の追い上げで4番手まで回復させている。

　1時間が経過する頃、ここで1度目のピットをこなすチームが出始める。トップ勢ではYART YAMAHAが早めのピット作業を行い、カレル・ハニカへとバトンが渡された。そして26周終了時点でトップのTeam HRCは、高橋から長島哲太に代わり、素早いピットでマシンを再びレースに送り出した。1時間経過時点での各マシンの順位は以下のとおりだ。

■2023鈴鹿8時間耐久ロードレース　決勝1時間経過順位（編集部集計）