パプ・ゴメス、アタランタ指揮官との確執の真相を激白「僕に暴力を振るおうとした」

2021年8月18日(水)20時10分 サッカーキング

パプ・ゴメスがセビージャ移籍前の苦悩の日々を振り返った [写真]=Getty Images

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 セビージャに所属するアルゼンチン代表FWアレハンドロ・“パプ”・ゴメスが、今年1月に前所属のアタランタを退団した際の出来事を振り返った。18日、アルゼンチン紙『ラ・ナシオン』が伝えた。

 現在33歳のパプ・ゴメスは、2014年夏にメタリスト・ハルキウ(ウクライナ)からアタランタに完全移籍で加入。公式戦通算252試合の出場で59ゴールを記録し、2017年からはキャプテンを務めてクラブの発展に大きく貢献した。

 しかし、2020年12月、パプ・ゴメスはアタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督との確執が報じられるように。同月1日に行われた2020−21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ第5節ミッティラン戦でハーフタイムでの交代を命じられると、同月16日に行われたセリエA第12節ユヴェントス戦への出場を最後にメンバーからも外れる。結局、同選手は2021年1月26日にセビージャへと完全移籍した。

『ラ・ナシオン』紙のインタビューに応じたパプ・ゴメスは、ミッティラン戦での戦術をめぐるガスペリーニ監督と衝突が退団の発端であることを明かし、同監督との対立が決定的となった瞬間の真実を告白した。

「僕がミスを犯したことは認める。前半残り10分になったとき、彼は僕に右でプレーするようにと言ってきたが、僕は左でとても良いプレーをしていて、僕は指示を拒否した。カメラに囲まれたなかでそのようなことを言われ、彼が怒るのも当然の状況だった。その時、彼はハーフタイムに僕を外すつもりだと思い、実際その通りだった」

「しかし、ハーフタイムのドレッシングルームで彼は一線を越えて、僕に暴力を振るおうとした。殴ろうとしたんだ。それで『もうたくさんだ』と言った。議論は構わないが、暴力には耐えられない」

■「僕をより失望させたのは…」

 パプ・ゴメスは続けて、次のようにコメント。自身の過ちを認めたにも関わらず、監督からは一切の謝罪がなかったことを明かし、徐々にチーム内での立場を失ったと主張した。

「僕はクラブのアントニオ・ペルカッシ会長に面会を求め、自分がキャプテンとしてうまく振る舞えなかったこと、監督に逆らって悪い手本を示してしまったことなど、自分の過ちを認めた上で、チームでプレーを続けることに問題はないと話した。そして、僕はガスペリーニからの謝罪が必要である意思を会長に示し、『監督が選手を攻撃しようとしたことを会長が受け入れられないことも理解している』とも伝えた。そこまでは問題がなかった」

「翌日、チーム全体のミーティングが行われた。僕は前に出て、監督とチームメイトに起こったことを謝った。しかし、監督からは何の謝罪もなかった。それがすべての始まりだった。数日後、僕は会長に『アタランタでガスペリーニと仕事を続けたくない』と伝えた。すると会長は、『僕を辞めさせるつもりはない、放出するつもりはない』と言った。“綱引き”が始まり、僕はチームから外され、リザーブチームで練習することになった」

 また、パプ・ゴメスはガスペリーニ監督を擁護したアタランタの上層部への失望も語っている。

「最悪だった出来事? 全部だよ。7年間もクラブに尽くしてきたのに、彼らは僕を見捨てたんだからね。彼らの態度は最悪だった。会長は監督に僕への謝罪を求める度胸もなく、それで終わってしまった。彼らは『直接のライバルの強化につながる』と言って、イタリアのビッグクラブのどこにも僕を渡したがらなかった。中東やアメリカからもオファーがあって、セリエAで最高のアタッカーだった僕をそっちに送りたかったようだ。セビージャからのオファーには感謝しているよ。僕が望んでいたのは、コパ・アメリカ2021に出場できるよう、高いレベルで戦い続けることだったからね」

「僕をより失望させたのは上層部の態度だ。彼らが僕をあんな風に捨ててしまったことが、僕が最も傷ついた部分なんだ。監督との間で意見の相違が生じることがあるが、それはほとんど普通のことだと言っていい。でも、会長から受けた仕打ちは、僕をとても傷つけた」

「クラブが僕を見捨てたのは、経済的な理由からだったと思う。彼らはガスペリーニがヨーロッパで最高の監督の一人であることを知っているし、彼の仕事がチームの価値を高め、選手を高額で売却させることも知っている。彼らは彼がクラブに多くのお金をもたらすことを知っているから、彼との継続を望んだ」

サッカーキング

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