スーパーGT:TEAM UPGARAGE with BANDOH 2017年 第6戦鈴鹿 レースレポート

2017年9月1日(金)18時7分 AUTOSPORT web

2017 AUTOBACS SUPER GT Round6『第46回 インターナショナル SUZUKA 1000km』


●開催日:公式予選 8月26日(土)/決勝8月27日(日)
●開催地:鈴鹿サーキット 5.807km
●入場者数:8月26日(土)2万7500人:8月27日(日)4万5000人:大会総入場者数:7万2500人


 今年で最後となる第46回インターナショナル鈴鹿1000kmが開催されました。予選は2位を獲得し、今シーズン2回目のフロントローからスタートしました。序盤にトップに立つと、その後もペースを上げ逃げていく展開でしたが、89周目にフロントタイロッドのボルトが折れ、修理の為に緊急ピットインをした為、後方に沈み、トップから3周遅れの15位で完走となりました。


●8月26日(土)公式予選:2位


□公式練習 天候:曇|コース:ドライ|
気温/路面温度:開始23度/27度、終了29度/34度
□公式予選 天候:曇り|コース:ドライ|
気温/路面温度 Q1 開始時31℃/37℃、Q1 終了時31℃/40℃
Q2 開始時 31℃/36℃、Q2 終了時 29℃/35℃


 朝一から降っていた雨は走行前に上がったが、路面は濡れた状況の中、レインタイヤを装着し、中山選手から公式練習がスタートしました。新しくしたもののチェックや、タイヤの皮むきをして午後の決勝へ準備していきます。30分ぐらいたつと路面も乾いていきドライタイヤで、午後の予選、そして翌日の決勝へ向けたセットアップの確認をしていきました。


 混走中は、トラフィックのタイミングが悪く、中山選手はアタックできませんでしたが、占有走行時に川端選手がアタックし、11番手、2分00秒395が18号車UPGARAGE BANDOH 86の公式練習の記録となりました。


 雨の影響で朝は涼しかったが、予選の始まるころには気温31度とこの時期らしい気温となりました。


 14時35分より公式予選Q1が開始され、川端選手が担当しました。路面の状況とトラフィックを考え、3分間ピットで待機し、14時38分コースインしていきました。


 3周目、セクター1、セクター2は順調にタイムを上げていき上位タイムが見えてきていたが、セクター3のスプーンで前を走行していた車がペースを落とした為に引っかかってしまい、アタックしきることが出来ませんでしたが、2分00秒123で11番手に!しかし、他の車両も続々とタイムを出してきたため、一度タイヤを冷やしてから、再度アタックをします。


 セクター1から3周目のタイムを上回る気迫の走りでアタックし、1分59秒563を出し、12番手にすべりこみました。


 続く、公式予選Q2は中山選手がステアリングを握り、2年連続のポールポジションを狙ってコースインしていきました。中山選手も1周、2周としっかりとタイヤに熱を入れ3周目にはアタックを開始、1分58秒102でトップに立ちます!


 しかし、直後に25号車が1分57秒543で上回ってきた為、2位に後退してしまいました。中山選手はポールポジションをあきらめておらず、次の周も各セクターで自己ベストを出していき、自らのタイムを更新し1分58秒000を記録しますが、25号車には届かず、2位という結果でした。


 ポールポジションは25号車VivaC 86 MC、2位は18号車UPGARAGE BANDOH 86、3位は5号車マッハ車検 MC86 GTNET で、86マザーシャシーがトップ3を独占しました。今シーズン2度目のフロントロー獲得で、翌日の決勝に期待の持てる結果となりました。


中山友貴選手


「朝の公式練習はまだ雨が残っている状況でのスタートでしたが、川端(伸太朗)選手が安心して予選にいけるように彼の乗る時間を確保してあげたいと思う一方、クルマのセットアップも進めなくてはいけないという状況でちょっとツメが甘かったかなと思う部分はありました」


「ただやれる範囲のことはやりましたし、それに対してはしっかりクルマのレベルを上げることはできたかなと思っています。僕自身のアタックはデグナーのひとつめはもう少しタイムを上げられたかなという感触はありますけど、ほぼ気持ち良く思い切り走ることができました」


「決勝に向けては、前回の富士でも25号車と走る場面があって(向こうの)クルマの動きは分かっているので、勝負は最終スティントかなと思っています。ただまずはそれ(最終スティント)まで勝負権があるところに居続けなければならないですし、そのためにもアクシデントに巻き込まれることなく、ノーミスで潜り抜けていきたいですね。そうすれば必ず勝てると思っています。自信はありますよ」


「去年もここは調子良かったですし、そういう実績があるからこそ自信がついていると思うので、明日のレースが本当に楽しみです。」(SUPER GT公式サイトより)


●8月27日(日)決勝:15位


□決勝 天候:晴|コース:ドライ|気温/路面温度 開始:30度/47度>中盤:32度/45度>終盤:29度/36度


 来年から鈴鹿10時間耐久レースとなる為、今年が最後となる鈴鹿1000kmは晴天の中決勝日を迎えました。


 10時55分からのウォームアップ走行では決勝向けのセッティングの確認をし、中山選手から「車両のバランスがいい!」と無線が入り、タイムも2番手と決勝は期待の出来る状況となりました。


 通常であれば、その後すぐにグリッドに着いていきますが、今回は「SUZUKA 1000km THE FAINAL」という事で、NISSAN R92CP、TOYOTA TS010、タイサンスターカードポルシェ962の3台のグループCカーによるデモランが行われ、決勝スタートを前にサーキットはかなりの盛り上がりとなりました。


 そして、45,000人の大観衆が見守る中、12時30分三重県警の4台の白バイと3台のパトカーの先導でパレードラップが行われました。その後1周セーフティーカーによるフォーメーションラップが行われ、決勝レースが開始され、ポールポジションの25号車に続き、ポジションをキープしたまま1コーナーへと入っていきます。そのまま25号車、18号車、5号車の3台で逃げグループが形成され、4位以下の車両をどんどんと離していきました。


 トップ3台はほぼ同じラップタイムで走行し、周回を重ねていきますが、9周目に5号車がピットインした為、25号車と一騎打ちをしながら20周を終えたころには3位の車両とは15秒ほどの差が出来ていました。


 無線でタイヤの状況を確認しながら、ピットインのタイミングをうかがっていき、27周目にピットインしました。作業は給油、ドライバー交代のみでタイヤは無交換でした。川端選手がステアリングを握り4番手でコースに復帰。


 翌週から前を走る車両もピットインしていき、31周目にはトップを走行の25号車がピットインし、ここで18号車 UPGARAGE BANDOH 86がトップに立ちました!


 予選から使用している、決勝のスタートタイヤですが、川端選手は2分03秒台で他車より早いラップで安定して周回をしていきました。順調に逃げていましたが、40周目、最終コーナーで55号車と3号車が接触し、セーフティーカーが導入されてしまいました。


 ここまで稼いだ20秒のギャップはここでリセットされてしまいました。45周目にセーフティーカーが戻ると、失ったギャップを再び稼ぐべく2分02~03秒のハイペースで走ります。しかし、50周を超えたところで、130Rからシケインにかけてガス欠症状が発生した為、ピットインをしました。


 中山選手に交代し、タイヤ交換、給油を行い13番手でコースに復帰しました。2分01秒代でラップを重ね55周目には2分01秒380でその時点でのGT300のファステストタイムを記録しました。その後他車のピットインもあり、再びトップに立ちますが、71周目に再びガス欠症状が出てしまいピットインをし、ドライバー交代と給油を行います。


 この後も、前回のピットインの時からタンクには十分燃料が残っているにも関わらず、20周前後走るとガス欠症状を抱えながらの戦いとなりました。幸い、コース上のラップタイムは良かったので、給油で失う分はかなり取り戻すことが出来ていたので、上位争いに残ることが出来ていました。川端選手に交代し、3番手でコース復帰しましたが、82周目にはトップに戻ります。


 また、20秒ほど、ギャップを得たところで、31号車が130R出口でコースオフし、クラッシュした為、再びセーフティーカーが導入されてしまいました。セーフティーカーランをしている90周目に「130Rで突如ステアリングが切れなくなった」と川端選手から無線が入り、ピット内は騒然としました。


 セーフティーカー導入中のピットインはペナルティが付いてしまいますが、緊急事態の為、そのままピットインをし、メカニックが車両を確認していきます。原因は右フロントのタイロッドエンドのボルトが折れてしまっていた為でした。


 急ぎ、新しいボルトに組み直し、ドライバー交代、タイヤ交換、給油等も行いコースに復帰しますが、ピットレーン出口が封鎖されていた為、2周遅れの21番手となってしまいました。


 すぐに順位を上げていき18番手となりますが、セーフティーカー導入中のピットインによるペナルティで100周目にペナルティストップ60秒を行った為、3周遅れの20番手となってしまいました。


 その後も燃料は入っているもののガス欠症状が出るトラブルは治っておらず、116周目に給油のみ、137周目にドライバー交代、給油、タイヤ交換を行い155周目に3周遅れの15位でチェッカーを受けました。


 今回の鈴鹿は5回のピットインが義務付けられていましたが、トラブルなどでペナルティも含めると7回もピットインをすることとなってしまいました。


 前半はトラブルも抱えながら、抜群のペースで常にトップ争いをし、昨年の雪辱を果たすことが出来るかと、チームの皆が思っていましたが、大きなトラブルにより、入賞をすることもできませんでした。


 しかし、前半はトップを走りドライバー、マシン共に速いことは示すことはできましたので、次戦のタイでは優勝を目指していきたいともいます。引続きご支援、ご声援宜しく御願い致します。


中山友貴選手


「第6戦鈴鹿1000kmが終わりました。予選は2位フロントローからスタートで、非常にペースがよく、当初の予定では30周ぐらいを目途にピットに入る予定でしたが、その前にガス欠症状でてしまいました。燃費が予定より悪かったのかと思い、早めに一回ピットインしてドライバー交代、給油をして川端選手に交代しました」


「また、ガソリンが十分に残っているにも関わらずガス欠症状が出てしまい、その後も20周ぐらいで症状が出てしまい、その後も20周を目途にスティントをはしっていました。その後川端選手が走っているときにタイロッドにトラブルが出てしまい130Rを走っているときだったため、大きなクラッシュがなくてよかったと思います」


「修理したのですが、セーフティーカー中だったためペナルティが出てしまい、2周遅れという結果でした。優勝できた速さがあったので、非常に悔しいです。しかし、落ち込んでていてもしょうがないので、ハンデウエイトが軽い分、残りのレースもチャンスがあると思います」


「是非、是非とも引き続き、夢を見させて終わらないように、チェッカーを受けるまでいい順位でゴールできるようにまた頑張りたいと思います。引続き応援よろしくお願い致します。」


川端伸太朗選手


「非常に悔しいです。今回はすごく自信を持って鈴鹿に入っていました。予選はQ1で少しミスがあったものの、無事通過し、中山選手のアタックで2位フロントローを獲得しました。決勝はセーフティーカーのタイミングで損をしたり、燃料系のトラブルがある中トップを走れていたので、結果は複雑な気持ちです。しかし、今回ドライビングには自信を持てたので、次のタイこそ優勝できるように頑張ります。引続き応援よろしくお願い致します。」


坂東正敬総監督


「本当にスポンサー、ファン、ドライバーに申し訳ない気持ちでいっぱいです。全てはマシン管理責任者の僕にあると思っています。本当に勝てたレースですが全ては結果です。今回はおそらくポンプの不良とタイロッドのボルトに関しては毎回新品を使用しているので原因は調査中です。鈴鹿1000kmは完璧な車でないと勝てません。次のタイは完璧なマシンで初優勝目指して頑張りますので今後とも応援宜しくお願いします。」


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