WEC:ル・マン24時間でのGTEクラス用BoPが発表。新たな給油規則も

2020年9月11日(金)12時5分 AUTOSPORT web

 FIA国際自動車連盟のエンデュランス・コミッティは9月19〜20日に開催される第88回ル・マン24時間で、LMGTEクラスに適用されるBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)を発表するとともに、新しい最低給油時間の計算式を公開した。


 2019/2020年シーズンのWEC世界耐久選手権第7戦として行われる今季のル・マンに向けたBoPは、昨年のものと比べて小変更に留まっている。
 
 LMGTEプロクラスのフェラーリ488 GTEエボと、アストンマーティン・バンテージAMRはそれぞれ1279kg、1246kgという前年とまったく同じ車両重量が設定されている。
 
 しかし、アストンマーティンは燃料容量が2019年の値から1リットル増加され、これと同時にエンジンの全回転域でターボブーストの最大圧がわずかに上昇した。


 初めてのル・マンに臨むポルシェ911 RSRの2019年モデルは、最低重量が1286kgでφ30.0mmのエアリストリクターを装着することになった。


 これは昨年のル・マンを戦った先代モデルと比較して20kgの重量増と、0.3mmのリストリクター径ダウンとなっているが、WECの2019/20年シーズンで採用されているオートマチックBoPの数値と比較すると同等の出力となる。


 GTEアマクラスでは、ポルシェ、フェラーリ、アストンマーティンの全3車種が一律10kg増の調整を受けている。なお、同クラスで今季から採用されている“サクセス・バラスト”はル・マンでは適用されないことになっている。


■GTEクラスにおける給油時間の計算方法を刷新


 BoPの発表とあわせて近年、GTEクラスで燃料関連の違反による失格が相次いでいることを受けエンデュランス・コミッティは、両GTEクラスの給油時間を計算するための新しい方法を示している。


 FIAは部分的な燃料補給を考慮した新しい計算式を発表し、これがすべてのGTEメーカーに受け入れられた。


 GTEプロでは最大14周に定められている1スティントでの最少給油時間が35秒とされ、GTEアマクラスは42秒に設定されている。これ1周あたり2.5秒(GTEプロ)と3.0秒(GTEアマ)の燃料補給時間に相当する。


 FIAエンデュランス・コミッティが発表した、スティントの長さとピットストップ・タイミング、およびフルコースイエローに応じた計算式は以下のとおりだ。

FIAが発表したGTEクラスの新・給油時間計算式(PDF)

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