GRヤリスでラリー北海道2連覇達成の勝田範彦「チームに心から感謝」/全日本ラリー第7戦

2022年9月13日(火)15時50分 AUTOSPORT web

 9月9日(金)から11日(日)にかけて、JRC全日本ラリー選手権の2022年シーズン第7戦『RALLY HOKKAIDO(ラリー北海道)』が北海道帯広市を拠点に開催され、TOYOTA GAZOO Racingの勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が2年連続となる総合勝利を飾った。一方、TGRのチームメイトである眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)はアクシデントにより、リタイアとなった。


 全8戦で争われている2022年の全日本ラリーは、前戦のラリー・カムイから約2カ月のインターバルを挟み、同じく北海道が戦いの舞台となる第7戦迎えた。昨年の大会で勝田が勝利を収めているこのイベントは今季2度目のグラベル(未舗装路)イベントであり、同時に最後のグラベル戦でもある。


 ラリー北海道の特徴は、平均速度が100km/hを超える高速ステージや、轍(わだち)のできやすい柔らかい路面のステージなどバラエティに富んだルート構成であること。チームはこれらの要素に加え、全長20kmを超えるロングステージやハイスピード区間にも対応すべく、前戦で得られたデータをベースに『トヨタGRヤリスGR4ラリー』の熟成を進め、入念に足まわりなどの調整を実施してきた。


 迎えた競技初日、勝田はアップデートされたクルマの感触を確かめるように、序盤は慎重なアプローチで走行。午後にはペースアップを図り、今大会最長のステージであるSS5でベストタイムを記録し総合首位に躍り出る。その後、勝田はSS7でも最速タイムを叩き出し、総合2番手につけるライバルに12.6秒差をつけて総合トップで初日を終えた。


 最終日に残された3つのSSでも安定したペースで走行した勝田は結局、SS5以降一度も首位の座を譲ることなくラリーを制圧。5月に行われた第3戦久万高原ラリー以来となる今季2勝目を挙げ、ラリー北海道2連覇を達成してみせた。


 眞貝はレグ1の途中まで総合6番手を走行していたものの、初日最後のステージとなったSS7でコースオフを喫してしまう。このアクシデントによって負った車両のダメージは大きく、リタイアを余儀なくされた。

ラリー北海道では旭川トヨタ自動車株式会社より、メカニック2名がTGRに加わり、チームメンバーとともにトヨタGRヤリスGR4ラリーの整備を行った


「SS7の終盤、オーバースピード気味に砂煙の立ち込めたコーナーに進入してしまったことで、リヤ側からコースオフ、転倒してしまいました」とアクシデントの状況を振りかえった眞貝。


「リタイアするまでは、JN1クラスのスピード域で戦う北海道のステージで、初めてと言っていいほど気持ちよくドライブできていました。ラリー中のセットアップの変更も的中し、クルマの仕上がりの良さを実感していたので本当に残念ですし、チームにも申し訳なく思います」


「最終戦はふたたびターマック(舗装路)ラリーのハイランドマスターズです。第6戦モントレーまでの舗装路連戦で積み上げたものを活かして、しっかりと結果を持ち帰りたいと思います」


 3年ぶりに有観客での開催となり、多くのラリーファンが訪れたラリー北海道で大会2連覇を飾った勝田は「まさにチーム力による勝利です」とTGRのチームメンバーを称えた。


「多忙な中、テストや開発を続けてくれたチームに心から感謝しています。試行錯誤を繰り返しながら、その中で最適なセットアップを見つけて、厳しいラリー北海道に挑むことができました。彼らの頑張りに結果で応えられたことをうれしく思います」


「今回は久々の有観客開催となりましたが、セレモニアルスタートやフィニッシュには、たくさんの方々が集まってくれました。選手としては、やはり気持ちが盛り上がります。そして、チャンピオンを決めたヘイキ・コバライネン選手と北川紗衣選手には、心からおめでとうと言いたいです」


 TOYOTA GAZOO Racingが挑むJRCの次戦は10月14〜16日に岐阜県高山市を中心に開催される『M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2022』だ。ターマックでの戦いとなるこの第8戦は、2022年シーズンのフィナーレイベントとなっている。

SS7でのアクシデントによりリタイアとなった眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第7戦ラリー北海道
勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー) 2022全日本ラリー第7戦ラリー北海道

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