「悪夢」と言われた男が一変! 真価を発揮する藤浪晋太郎に米メディアも熱狂「極めて重要な生命線だ」

2023年9月15日(金)6時0分 ココカラネクスト

オリオールズのリリーフエースとなりつつある藤浪。その怪腕ぶりには米メディアも熱視線を向ける。(C)Getty Images

 日本球界屈指の剛腕が真価を発揮している。藤浪晋太郎(オリオールズ)だ。

 現地9月13日に行われた本拠地でのカージナルス戦に9回から登板した藤浪は、打者3人に対して1奪三振を含むパーフェクトピッチでねじ伏せた。惜しくもチームは0-1で敗れたものの、緊迫したマウンドを危なげなく終えた背番号14の存在感は高まった。

【動画】変貌した藤浪晋太郎、渾身163キロの剛速球での奪三振シーン

 鳴り物入りでメジャー移籍を叶え、アスレティックスで迎えた開幕当初の評価は散々だった。彼の課題であった制球難も悪目立ちした4月時点での13.00。5月に先発ローテーションから外された際の現地メディアの評価は「最悪の契約」(スポーツ専門サイト『Sportskeeda』)と喜ばしいものではなかった。

 くすぶっていた右腕に転機が訪れたのは7月。オリオールズへのトレードだ。上位争いをするチームでの登板機会は藤浪にとって刺激となった。制球が安定しだした7月に防御率を8.08まで減らすと、8月終了時点で7.64にまで減少。そして、9月は6試合連続完封で6.96となった。

 直近11試合での成績も凄まじい。12回3/2を投げ、自責点はわずかに2。さらに奪三振率は10.66のハイアベレージで、与四球も1。WHIP(1イニング当たりの与四球数+被安打数)に至っては0.79。「悪夢だ」と揶揄されていたとは思えない抜群の安定感を誇り、「リリーフエース」といっても過言ではない。

 日進月歩で進化を続ける藤浪には地元メディアの期待も高まる一方だ。米ポッドキャスト番組『Flat Leats』が「オリオールズのポストシーズン成功にとって、シンタロウ・フジナミは極めて重要な『生命線』となる」と強調すれば、同球団専門ポッドキャスト番組『Bird Notice』は「今のフジナミはオリオールズ投手陣の中で、最も打席に立って対戦したくない投手となっている」と絶賛した。

 また、オリオールズの専門サイト『Camden Chat』は「コントロールも冴えるようになったファイヤーボーラーを『退屈だ』とはいえない」と藤浪の成長を絶賛。さらに「今の彼に絶対に勝たなければいけないという負荷がかかるポストシーズンで、クローザーを任せられるかまでは分からない。しかし、監督の信頼は間違いなく得ている。少なくとも今後も契約をしたくなるだけの成績は示している」と称えた。

 ようやく日本時代に「怪物」を称されたポテンシャルを発揮し始めた藤浪。「彼こそ救援陣の主役」とも絶賛される29歳の右腕が、いかなる形でルーキーイヤーを締めくくるかに注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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