海を越えて競い合う村上とジャッジ、史上初日米同時に3人の3冠王誕生も?!

2022年9月20日(火)11時0分 ココカラネクスト

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 村神様を上回る勢いのラストスパートだ。ヤンキースのアーロン・ジャッジが18日(日本時間19日)、ブルワーズ戦で58号、59号の1試合2本塁打。全米が注目している1961年にロジャー・マリス(ヤンキース)が残したア・リーグ記録のシーズン61本へ、あと2本と迫った。

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 ヤクルト・村上宗隆が54号、55号と重ねて、王貞治の日本選手記録シーズン55本に並んだのが9月13日。その時点ではジャッジも55本塁打だったが、そこからマルチ本塁打試合を2度重ねた。これでシーズン65本ペース。一方の村上は列島が56号を待ち望む中、四球攻めなどもあり3試合足踏みが続く。それでもシーズン60本ペースは維持している。シーズン換算の本数で大きく水を空けられているのは、NPBが143試合制なのに対し、MLBは162試合制であるためである。

 ジャッジはシーズン11度目のマルチ本塁打試合となった。これで1938年のハンク・グリーンバーグ(タイガース)、1998年のサミー・ソーサ(カブス)のメジャー最多記録に並んだ。

 実はNPBでも11度のマルチ本塁打試合が長く最多記録として君臨してきた。1985年のランディー・バース(阪神)と落合博満(ロッテ)、2013年のウラディミール・バレンティン(ヤクルト)の3度の金字塔だったのだが、これを今季破ったのが村神様。54号、55号で今季12度目のマルチ本塁打試合として、上回った。この数字だけなら、ジャッジよりも1試合多い。

 また、見逃せない数字がここにきて村上に増えてきた敬遠の数だ。18日の阪神戦での申告敬遠で、今季両リーグ断トツの22。これは、今季メジャーリーグトップタイのジャッジの17敬遠を上回る。なおエンゼルスの大谷翔平は13敬遠で、こちらはリーグ3位となっている。

 打者の力量を測る上で、メジャーリーグで最も重視されている指標にOPSがある。出塁率と長打率を足した数字で、村上の現在のOPS1・221。メジャーリーグトップのジャッジの1・120を大きく引き離している。もっとも、これは村上の数字が突出しているだけとも言える。NPBで過去、村上以上のOPSをシーズンで残した打者は延べ7人しかいない。歴代最高は1974年の王貞治(巨人)で、1・293だった。それすらも大きく上回るのが、メジャーリーグ最高記録の2004年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)で、驚異の1・422。この年のボンズは歴代最多73本塁打した2001年の3シーズン後。45本塁打にとどまったのだが、四球の数が異常だった。232四球で、敬遠も歴代トップの120と徹底的に勝負を避けられ、出塁率・609と規格外の数字が並ぶ。

 3冠王に突き進む村上に対し、ナ・リーグのポール・ゴールドシュミットも手が届く位置におり、史上初の日米同時トリプルクラウン誕生なるか、と注目されてきた。それが、18日にも4安打するなど、ジャッジが9月に入り打率を2分前後急浮上させてきた。すでに本塁打と打点の2冠は決定的。首位打者も十分狙える高打率で、日米で3人の3冠王が同時誕生してもおかしくない状況となってきた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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