ミラン、CL初陣はニューカッスルとスコアレスドロー…古巣対決のトナーリは72分までプレー

　チャンピオンズリーグ（CL）・グループF第1節が19日に行われ、ミラン（イタリア）とニューカッスル（イングランド）が対戦した。

　今シーズンの“欧州最高峰の戦い”の幕が上がる。昨季CLで準決勝まで駒を進めたミランは、セリエAで3連勝と好スタートを切ったものの、16日に行われた直近の第4節ではインテルとの“ミラノ・ダービー”で1−5と大敗を喫した。敗戦のショックから立ち直り、本拠地『サン・シーロ』に駆け付けたファン・サポーターに勝利を届けたい。一方、ニューカッスルは昨季のプレミアリーグを4位で終え、2002−03シーズン以来21年ぶりのCL本大会出場権を勝ち獲った。今季はここまでプレミアリーグ2勝3敗と負け越しているが、異なるコンペティションで流れを引き戻せるだろうか。

　ミランは“ミラノ・ダービー”からスターティングメンバーを3名変更。絶対的主力のテオ・エルナンデス、ラファエル・レオン、オリヴィエ・ジルーらが連続して先発に名を連ねた。対するニューカッスルも1−0で勝利した直近のプレミアリーグ第5節ブレントフォード戦から3名を入れ替え。“古巣対決”となるサンドロ・トナーリを筆頭に、キーラン・トリッピアーやブルーノ・ギマランイスらが並んだ。

　試合は両チーム慎重な入りとなったが、13分にはホームチームがゴールに迫る。敵陣でクリアボールを回収したラデ・クルニッチがボールを持ち運んで横へ渡すと、ペナルティエリア手前からトンマーゾ・ポベガが左足を振り抜く。これはGKニック・ポープに弾き出されたが、セカンドボールをR・レオンが回収し、左サイドから右足でクロスボールを送ると、飛び込んだサムエル・チュクウェゼが頭で合わせるも、再びGKポープが立ちはだかった。

　その後はミランがシュートの本数を増やしていき、32分にはカウンターの場面で左サイドからボールを運んだR・レオンが縦のスペースへスルーパスを送ると、T・エルナンデスが追い付き、体制を立て直してマイナスのスペースへ送る。ニアサイドへ走り込んだジルーがダイレクトで合わせたが、シュートは枠を外れた。

　対するニューカッスルはアンソニー・ゴードン、ヤコブ・マーフィーがフィニッシュまで持ち込むシーンを作ったが、決定的な場面を生み出すまでには至らず、前半はスコアレスで終了した。

　後半に入るとニューカッスルは敵陣での立ち位置に修正を加え、より人への意識を強める形でミランのビルドアップを制限していく。ホームチームは前半とは異なりなかなかチャンスの数を増やせなくなったが、74分には右サイドからチャンスを創出。アレッサンドロ・フロレンツィからのアーリークロスをR・レオンが頭で合わせたものの、ヘディングシュートはクロスバーの上へ外れた。

　終盤に差し掛かるとミランにアクシデント。“守護神”のマイク・メニャンが足を痛め、プレー続行が不可能に。急遽マルコ・スポルティエッロがピッチへ送り出された。

　ホームチームのミランはフロレンツィ、ジルー、タイアニ・ラインデルスらが次々にシュートを狙うが、最後までゴールネットを揺らすことはできない。対するニューカッスルは後半アディショナルタイム、ペナルティエリア手前で前を向いたシーン・ロングスタッフが強烈な右足シュートを放ったが、ここは途中出場のGKスポルティエッロの好セーブに阻まれた。

　試合はこのままタイムアップ。ミランはより多くのチャンスを作りながら、ゴール前で集中力を切らさないニューカッスルを完全に攻略することができなかった。互いに勝ち点「1」を分け合う結果となっている。

　次節は10月4日に行われ、ミランは敵地でドルトムント（ドイツ）と、ニューカッスルはホームでパリ・サンジェルマン（フランス）と、それぞれ対戦する。

【スコア】
ミラン　0−0　ニューカッスル

【得点者】
なし

【スターティングメンバー】
ミラン（4−3−3）
GK：メニャン（81分　スポルティエッロ）
DF：カラブリア（46分　フロレンツィ）、チャウ、トモリ、T・エルナンデス
MF：クルニッチ、ロフタス・チーク（72分　ムサ）、ボベガ（61分　ラインデルス）
FW：チュクウェゼ（61分　プリシッチ）、ジルー、R・レオン

ニューカッスル（4−3−3）
GK：ポープ
DF：トリッピアー、シェア、ボトマン、バーン
MF：B・ギマランイス、ロングスタッフ、トナーリ（72分　アンダーソン）
FW：マーフィー（63分　ウィルソン）、イサク（90分　バーンズ）、ゴードン（63分　アルミロン）