名より実を取った若林舞衣子 日本女子オープンよりもステップを選んだママさんプロの思惑

2024年9月28日(土)10時30分 ALBA Net

若林舞衣子が女子オープンよりステップ・アップ・ツアーを選んだ理由とは(撮影:福田文平)

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<Sky レディースABC杯 最終日◇27日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6645ヤード・パー72>
 
開催中の「日本女子オープン」に出場資格のあった若林舞衣子は2バーディ・5ボギーの「75」と落とし、トータルイーブンパーの32位で4日間の戦いを終えた。国内メジャーを“蹴って”までのステップ出場は悩んだ末の選択だった。


昨季はメルセデス・ランキング74位に終わり、シード復活は叶わなかった。今季の主戦場はステップ・アップ・ツアー。当然ながら日本女子オープンの出場資格はない。8月26〜27日に行われた「最終予選Aブロック」も1打及ばずに本戦出場を逃した。だが、その後に繰り上げで出場が確定した。
 
アマチュアだった2006年には6位でローアマにも輝いた思い入れのある大会。もろ手を挙げて喜ぶべき3年ぶりの出場決定だったが、出場が確定したのは今大会のエントリー締め切り前日の9月5日。「ぎりぎりまで待ちたくなかった。どっちつかずはイヤだったし、ステップの賞金ランキングのこともある。でも、繰り上げで出られるかなとも思っていた。自分ではなかなか決められなかったので、岡本さんに相談したんです」。師匠の岡本綾子の答えは「私だったらステップに出るかな」。それで、腹を決めた。
 
大会前の明治安田ステップ・ランキング(賞金ランキング)は約560万円で6位。同ランキング10位以内に入れば、来季の出場優先順位を決める予選会(QT)は1次が免除され、最終予選会から行ける。さらに2位までには来季のレギュラーツアー前半戦までの出場資格が与えられる。ランキング6位とはいえ、4位から12位までが500万円台。若林とは100万円差の460万円台の選手も加えれば、僅差に10人以上がひしめく状況もステップを選んだ大きな決め手となった。
 
今大会の期間中は、試合を中継する「スカイA」の解説を務めた岡本と連日、夕食をともにした。「毎日、岡本さんと食事するのは久しぶり。いろいろお話しもできてよかったです」。決勝ラウンドにイーグル賞30万円(達成者全員)が懸かった18番パー5では3日目にチップインでイーグルを奪い、交通費やホテル代を回収。「元は取れました」とニンマリした。
 
19位から出た最終日にスコアを落とし、獲得賞金は27万6000円にとどまった。賞金ランキングは9位に後退した。それでも、2019年に師匠と同じ4月2日に誕生した長男・龍之介クンの母でもあるママさんプロに後悔はなかった。「10位以内というか、できれば2位までに入りたい。1勝といわずあと2勝はするつもりです」。6月には「ユピテル・静岡新聞 SBSレディース」でステップ初優勝も経験。約510万円差でランキング2位の木下彩をターゲットに実りの秋のラストスパートを誓った。(文・臼杵孝志)


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