トヨタのロバンペラ、22歳でWRC史上最年少チャンピオン獲得。ラリー・ニュージーラ ンドで今季6勝目

2022年10月2日(日)12時30分 AUTOSPORT web

 10月2日、WRC世界ラリー選手権第11戦『ラリー・ニュージーランド』の競技最終日デイ4が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が今季6勝目をマーク。これと同時に前日、22歳の誕生日を迎えたばかりのロベンペラが史上最年少でシリーズタイトル獲得を決めてみせた。


 最後の開催となった2012年大会以来、10年ぶりにWRCカレンダーに復帰したラリー・ニュージーランド。週末を通して雨が続いた今季最後のグラベル(未舗装路)イベントは、最終日も降雨こそなかったものの場所によっては大きな水たまりが残るウエットコンディションでの戦いとなった。


 デイ4のステージは、オークランドの南東エリアに設定されたウィットフォード・フォレスト-テ・マラウンガ・ワイホと、ジャックス・リッジ・ハウヌイの2本で、これらを日中のサービスを挟まずに各2回走行するスケジュールが組まれた。最終SS17はボーナスポイントが懸かるパワーステージだ。


 ここまでシーズン5勝を挙げ、チャンピオン候補の最右翼として今戦に臨んだロバンペラはフルデイ初日、金曜のデイ2で路面の“掃除役”を担うことになっていた。しかし、事前に彼が望んでいた雨が路面を濡らしたことでタイムロスの幅は縮小。競技2日目を終えた時点で首位から7秒差の総合4番手の好位置につけることができた。


 翌日のデイ3では、首位に立っていた僚友エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がクラッシュを喫したほか、タイトルを争うオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が2度のタイムペナルティを受けて後退するなどしたため総合トップに浮上したロバンペラ。最終日を前に3番手タナクに46.4秒、2番手に順位を上げたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に対しても29秒の大量リードを築いてみせる。


 2日(日)の競技最終日では、オープニングのSS14で今大会5度目となるベストタイムをマークした。続くSS15ではタナク、SS16はオジエに最速を譲ったものの、いずれのステージでも2番手タイムを記録した彼は前年チャンピオンとのタイム差を31.2秒に、2019年王者でタイトル争いのライバルであるタナクとのギャップを47.9秒に拡げる。

オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第11戦ラリー・ニュージーランド


■バースデーの翌日に世界選手権タイトルを獲得


「ロバンペラ優勝+タナク3位」ならば、前者がパワーステージでトップ4以内に入ればチャンピオンが決まるという状況で迎えた最終SS17。今週最大の注目が集まるなか、まずはタナクが4分52秒5の暫定トップタイムを記録してみせる。


 続くオジエは2.8秒遅れ、暫定ながらステージ2番手に。そして最後に出走したロバンペラはスプリットタイムでライバルを上回ると、堂々のトップタイムでフィニッシュ。この瞬間、ロバンペラ/ハルットゥネン組の今季6勝目と年間タイトル獲得が確定することに。これまでの最年少記録であったコリン・マクレーの27歳を大きく更新し、22歳と1日でのWRC史上最年少ワールドチャンピオンとなった。


 新チャンピオンの後方では8冠王者オジエが総合2位でフィニッシュし、トヨタがワン・ツー・フィニッシュを達成した。総合3位にはヒョンデのタナクが入っている。


 タナクのチームメイトであるティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)とオリバー・ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合4位、5位でラリーを走破。総合6位には“地元のスター”であるヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 Nラリー2)がWRC2クラスウイナーとして並んだ。


 Mスポーツ・フォードの最上位はロレンツォ・ベルテッリ(フォード・プーマ・ラリー1)の総合7位。トップ8リザルトの最後を締めたのは、WRC2クラス2位となったカイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)だ。


 早くもドライバー/コドライバーズタイトルが決定した2022年のWRC、次戦第11戦スペインは10月20〜23日に開催される。

セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第11戦ラリー・ニュージーランド

AUTOSPORT web

「トヨタ」をもっと詳しく

「トヨタ」のニュース

「トヨタ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ