ダルビッシュ黒星も際立つ円熟味、プロ16年目以降はポストシーズン7試合連続「好投」

2024年10月12日(土)15時7分 読売新聞

大リーグのプレーオフ組み合わせ

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 11日(日本時間12日)に行われた米大リーグのナ・リーグ地区シリーズ(5回戦制)第5戦で、ドジャースがパドレスを2−0で下し、3年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。負け投手となったものの、パドレスのダルビッシュ有は七回途中2失点と好投。ベテランが大一番での強さを発揮した。(デジタル編集部)

 落ち着きと冷静さ、そして引き出しの多さ——。38歳、日米通算20年目のダルビッシュが円熟味を増した投球で第2戦に続き、ドジャース打線を翻弄した。直球と6種類の変化球を駆使して、ドジャース打線を幻惑し、打たれたヒットはわずかに3本。ホームラン2本で2点を失ったが、十分に大役を果たした。

 大谷との勝負も圧勝だった。第1打席はフルカウントから内角低めへ食い込むスライダーで空振り三振。第2打席は3球目のカットボールで三飛に仕留めた。さらに第3打席は、スライダーとカーブで追い込んだ。続くフォークは外れたが、外角へのカーブでまたも空振り三振。今シリーズは6打席で無安打3三振、レギュラーシーズンを含めると11打席で1安打5三振と先輩の貫禄を見せた。本人は「自分に多分、気を使っている部分があると思う」と冗談めかした。

 ダルビッシュはこれがポストシーズン13試合目の登板だったが、その安定感は、日米通算16年目の2020年以降、際立っている。7試合で最低でも5回を投げ、最も多く失点した試合でも3失点。しかも5回3失点の試合は勝利投手となっており、それを除けば、6試合すべて6回3失点以下のクオリティースタートだ。この日を含め3勝3敗と白星には恵まれているとはいいがたいが、ベテランらしい安定した投球を続けている。

 38歳という年齢について、「人生で言うと、死ぬ間近(間際)」と笑うが、「だから、死にたくないっていうのが強い。年齢に負けて消えていくというのは(嫌)。なるべく、もがきたい」。頭を使い、肉体と投球術を磨いている。

 シーズン途中に離脱して、7勝3敗。そして地区シリーズ敗退と、決して満足のシーズンではなかったはず。来季以降も、ベテランの技と話術でファンを楽しませてくれるはずだ。

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