WEC:LMP1に課せられるEoTが再度変更。ノンハイブリッド勢の使用可能燃料量が増加へ

2018年10月13日(土)14時30分 AUTOSPORT web

 FIA国際自動車連盟は10月12日、WEC世界耐久選手権を戦うLMP1カーに課している性能調整“EoT(イクイバレンス・オブ・テクノロジー=技術の均衡)”を再調整し、これを発行した。同EoTは2018/19年シーズン第4戦富士6時間レースの予選日、走行二日目の13日(土)から適用されている。


 WECのLMP1クラスに課されるEoTはトヨタのハイブリッドマシンとLMP1プライベーターが使用するノンハイブリッドマシンの性能差を調整するもの。今戦富士戦に向けては、これまで調整対象ではなかったトヨタに初めてメスが入れられ、2台のトヨタTS050ハイブリッドは従来より26kg重い904kgという最低重量で戦うことに加え、ル・マンでは1周、そのほかのコースでは2周差になる燃費の優位性が失われている。
 
 そんななか迎えた第4戦富士だったが、走行初日に行われたフリープラクティス1回目、2回目ではトヨタの2台が過去3戦と同様に他を圧倒。これを受けて両者のラップタイムを近づけさせることを目的にFIAは富士用EoTのアップデート版を交付し、ノンハイブリッド勢に追加の燃料使用を許している。


 具体的にはギブソン・テクノロジー製の自然吸気エンジンを使用するレベリオンR13とドラゴンスピードのBRエンジニアリングBR1に従来より0.9kg多いガソリンの搭載が認められた。
 
 また、バイコレス・レーシング・チームのENSO CLM P1/01・ニスモ、SMPレーシングのBRエンジニアリングBR1・AERというターボエンジン勢も49.3kgから50.3kgへとタンク容量が増やされ、これら2タイプのノンハイブリッド車は燃料流量およびラップあたりの最大エネルギー量も上方修正されている。なお、トヨタの数値は据え置かれた。


 イベント会期中にEoTのアップデートに踏み切ったFIAの耐久委員会によれば、今回の変更は12日のFP1、FP2で収集された多くのデータに基づいて行われたという。

10号車BRエンジニアリングBR1・ギブソン
ENSO CLM P1/01・ニスモ
ジェンソン・バトンもドライブする11号車BRエンジニアリング・BR1


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