今季初優勝のキャシディ「コールドタイヤでのリスタートにはかなり自信があった」【第3戦SUGO決勝トップ3会見】

2020年10月18日(日)19時29分 AUTOSPORT web

 10月18日にスポーツランドSUGOで開催された2020年全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦SUGOの決勝レースで今シーズン初優勝を飾ったニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、2位の平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、3位の山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、そしてVANTELIN TEAM TOM’Sの舘信秀総監督がオンライン会見でレースを振り返った。


ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)
決勝 優勝


「本当に最高のレースだった。非常に強いレースだったと思うし、スタートもすごく良かった。僕は4年間スーパーフォーミュラで戦ってるけど、やっとスタートを掴んだ気がしてるよ(笑)」


「オープニングラップはコールドタイヤだったけど、それでも凄く自信を持ってクルマを走らせることができたから、スタートからいいノリで走ることができたね。山本選手がセルジオ・セッテ・カマラに近づいたタイミングを利用して上手くかわそうと狙っていたから、(前半は)戦略通りにやることができたと思う」


「セーフティカーが入って、誰もがアドバンテージなしの同一周回で、タイヤも同じだからリスタートを狙ったんだ。コールドタイヤでのリスタートにはかなり自信があったからね」


「2セット目のタイヤはウォームアップに時間がかかったけど、かなり自信を持ってクルマを走らせることができた。このクルマとタイヤだったらすぐにオーバーテイクできるんじゃないかと。フルタンクに近い状態で最終コーナーをフルスロットルで走るから、かなりリスキーで怖かったんだけど、“行ける”と感じたから頑張ったよ。おかげで2台を上手くかわして優勝することができたんだ」


舘信秀総監督(VANTELIN TEAM TOM’S)


「(キャシディは)タイヤの使い方がとても上手だと思いますね。その辺が決勝で強いひとつの要因だと思います」


「(今シーズンは)平川君が序盤から調子がいいので、なんとかそこにくっついていきたい。(キャシディと)スーパーGTではコンビなので、見ていてちょっとハラハラしますけど、1位がニックで、2位が平川君というパターンは私にとっては一番いい(笑)。そういう意味でもいいレースだったと思います。これからもいいレースを続けていけば、結果はついてくるような気がします」


平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
決勝 2位


「スタートがかなり大事だと思ったので、集中して行きました。(ポールポジションの)セッテ・カマラ選手は初めてのスタートということもあり、ホイールスピンしているのが見えたので、簡単にオーバーテイクできました」


「その後も順調にギャップを広げることができ、このまま行けるかなといいう感じではあったんですけど、セッテ・カマラ選手の真後ろで山本選手とかニック選手が速くて、油断はできないなというのはありました」


「残念だったのは、早めにピットに入った選手がブルーフラッグも振られず何周も僕の前にいたので、何秒もロスしたこと。セーフティカーが出たので、結果的にあまり影響なくて良かったのですけど、毎年こういうことが起きているのは残念に思いました」


「リスタートがかなりしんどくなるという印象もあったので、がんばってタイヤを温めたんですけど、温めきれず。スーパーGTだとタイヤが冷えた状態でのニックの走りに助けられていますが、今回はそれにやられたので残念です」


「ただ、もてぎと岡山の決勝は結構苦戦していたんですけど、今回はそれなりに速いペースで走れたので、自分のなかでもチームのなかでも進歩があります。それはポジティブに捉えて、次のオートポリスで優勝できるように組み立てていきたいと思います」


山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝 3位


「久々にちゃんとレースできたなって感じはあったんですけど、予選で自分の力を出し切る前にトラフィックがあってちゃんとアタックできないまま不完全燃焼で終わってしまったので、決勝は何がなんでも前に行ってやるという気持ちで臨みました」


「レースはオーバーテイクもありましたし、セーフティカーが出る前は非常にいいレースができましたが、セーフティカー開けになかなかタイヤが温まらずに、ニックにもやられてしまいましたし、平川選手にも後半離されてしまいました。よかった部分もあれば課題の残るレースでもありました」


「去年あまりよくなかったところが、今年もいろいろ変えてはいるんですけど根本的なところが直っていないので、逆にそこが何かヒントにつながると思うので、このあとチームとよく話し合って、次のオートポリスで必ず勝てるように、みんなで努力して頑張りたいなと思います」


「まずこの3位表彰台獲得することができて、チームとしてひとつステップを踏むことができたと思うので、みんなに感謝しています」

今季初優勝を果たしたニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)

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