理想は往年の大投手!? 元オリ助っ人ジョーンズが大谷翔平の抑え転向のシナリオを提唱「可能性はあるんじゃないか?」

2023年10月20日(金)16時36分 ココカラネクスト

投手としても異彩を放った大谷。彼の再起に向けては様々な意見が論じられている。(C)Getty Images

 ショッキングな負傷だった。メジャーリーグでの6年目を謳歌していた大谷翔平は、今年8月23日のレッズ戦の登板中に右肘側副靭帯の損傷が判明。そのまま、投手としてのシーズンは絶望となった。

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 シーズン終了を目前にした9月19日には、右肘の靭帯を修復する手術を執行。具体的な術式は明らかにされていないが、執刀したニール・エルアトラッシュ医師は「24年の開幕日には制限なく打うち、25年には(投打の)両方をこなせるだろう」と明言。「この先も何年にもわたって二刀流を続けることを希望した」(ネズ・バレロ代理人談)という本人も投球再開まで1年以上の期間を要するリハビリにも前向きになっているという。

 もっとも、彼の仕事量を考えれば、今回の故障は必然とも言える。多士済々のメジャーリーグにおいて「唯一無二」とされる二刀流を、過去3年間もほとんど休みなく続けてきた。今シーズンに至っては春先にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦。異例のペースでの調整を求められもした。

 加齢とともに身体的な負担もこれまで以上に増大する。ゆえに大谷の二刀流継続に向けては、起用法にも変化が必要なのではないかと論じる人も少なくない。元オリックスの助っ人で、メジャーリーグで4度のゴールデングラブ賞を手にした名手でもあるアダム・ジョーンズ氏は、現地10月6日に公開された米YouTubeチャンネル『Foul Territory』において「ジョン・スモルツのようなシナリオは考えられるかな?」と一石を投じた。

 ジョン・スモルツは米球界に知らぬ人はいないほどの大投手だ。そのキャリアはまさに異色で、先発投手としてサイ・ヤング賞を獲得しながらも、右肘の靭帯を痛めた2000年にトミー・ジョン手術を執行。やはり1年のリハビリ期間を経て、2001年からクローザーに転向し、通算154セーブを挙げた。

 晩年は先発投手としてマウンドに立ったスモルツ。そんな往年の名投手を引き合いに出したジョーンズ氏は、「毎日登板とまではいかないかもしれないが、先発よりは短いイニングで、多くの機会を得られる。4、5年後にオオタニがクローザーになっている可能性はあるんじゃないか?」と断言した。

 これに番組にゲスト出演していた米スポーツ専門局『ESPN』のアナリストであるティム・カークジャン氏も呼応。「私も彼のスキルなら素晴らしいクローザーになれると思う」と同意したうえで、「だけど、打者としての仕事との組み合わせは本当に難しいと思う」と持論を展開した。

「オオタニをクローザーに配置転換するかどうかをエンゼルスの関係者に尋ねたことがある。そしたら彼らは『ノーだ。それはありえない』と言っていた。彼はあくまで先発投手のタイプなんだ。リリーバーではない」

 クローザーとしての大谷と言えば、アメリカ代表とのWBCの決勝が思い出される。1点差の9回に登板し、2死無塁の局面で、敵主砲マイク・トラウトから三振を奪った場面は、多くの野球マニアに衝撃を与えた。

 ゆえにカークジャン氏の指摘する通り、大谷はクローザーとしても異彩を放つ可能性はある。しかし、打者としても出場を続けながら、1シーズンに50〜60試合に登板するのは、さすがに非現実的と言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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