波乱万丈だった1年 藤浪晋太郎の“MLB2年目”に早くも米識者が見解を吐露「本当に不安定だったが、進歩はしていた」

2023年10月20日(金)6時0分 ココカラネクスト

シーズン終盤は存在感を強めた藤浪。その去就が不透明となっている。(C)Getty Images

 憧れのメジャーリーグでのルーキーイヤーを終えた藤浪晋太郎の去就が注目を集めている。

 まさに波乱万丈の1年だった。阪神からポスティングシステムを利用してアスレチックスに加入した藤浪。開幕から先発ローテーションに入るなど期待されたが、通年の課題であった制球難に苦しみ、思うように成績を上げられず。4月下旬に中継ぎに配置転換をされてからも目立った活躍は少なかった。

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 転機となったのは、7月の電撃トレードだった。アメリカン・リーグ東地区で優勝争いを展開していたオリオールズが、プロスペクトであったイーストン・ルーカスの見返りとして獲得した。

 ア・リーグ西地区最下位だったアスレチックスから一転、優勝争いに直結する試合での登板機会を与えられた藤浪は、この頃に入ると徐々に制球も安定。自慢の100マイル(約160.9キロ)を超える4シームと鋭く落ちるスプリットを武器に貴重なリリーバーとして活躍した。

 新天地でメジャー定着の兆しを見せ、オリオールズの地区優勝に貢献した藤浪。結局、1年目のレギュラーシーズンは64試合に登板するタフネスさを見せつつ、7勝8敗2セーブを記録。防御率も一時期の14.40から7.18と大きく改善された。

 もっとも、シーズン終盤に存在感を強めた藤浪だが、去就は不透明なままだ。アスレチックスと1年契約が終わりを迎え、今オフはFA(フリーエージェント)となるが、オリオールズが再契約をする可能性は決して高くはない。MLB公式サイト『MLB.com』も今月13日に掲載したレポート内で「仮にチームに戻らなくても驚くべきことはない」と指摘している。

 藤浪のFAに対して、再契約を躊躇する識者たちの声は小さくない。地元ラジオ局『Baltimore Positive WNST』のコメンタリーを務めているルーク・ジョーンズ氏は「彼は行ってしまった。もうフリーエージェントになったんだ」と指摘。「フジは最初から本当に不安定だったが、良い時もあって、進歩はしていた。それでもアップダウンがかなり激しかった。オリオールズはポストシーズンのロースターにフジナミではなくベイカーを入れていたから再契約はないだろう」と、チーム内における序列の低下を論じた。

 それでも「欲しがるチームはあると思う」と見解を口にしたジョーンズ氏。9月は、WHIP1.34、奪三振率9.31とアピールした藤浪だけに、新天地の選定はさらなる飛躍の肝となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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