F1 Topic:ハートレー号の愛称『赤べこ』の地元、福島県会津若松市長からサプライズプレゼント
2018年10月21日(日)19時0分 AUTOSPORT web
F1アメリカGPの初日、10月19日にサーキット入りしたホンダの山本雅史モータースポーツ部長は、自分の荷物のほかに、もうひとつの荷物を抱えていた。それは、ある人物からドライバーへの贈答品だった。
プレゼントの主は、福島県会津若松市の第36代市長を務めている室井照平(むろい・しょうへい)市長で、贈答品はブレンドン・ハートレーへの特製『赤べこ』だった。
ハートレーが、今年の開幕前に東京・六本木で開催されたキックオフ・イベントでファンから「マシンに名前は付けますか?」という質問を受け、「まだつけていないので、愛称をツイッターで募集しよう」と提案し、夏休み明けのベルギーGPで『Akabeko(赤べこ)』に決定したのは既報の通りだ。
その報道がなんらかの形で会津若松市の室井照平市長に入り、市長から直々にお便りとともに『必勝』の文字が入った特製『赤べこ』が東京・青山の本田技研工業に届いたのだ。
金曜日のフリー走行後にホンダのホスピタリティハウスで山本部長から赤べこを手渡されたハートレー。たまたまそのとき、ホンダのホスピタリティハウスに入った筆者に気がついたハートレーは「いいものを見せてあげるよ」と手招きして、撮影に応じてくれた。
前日の木曜日には、チーム批判ともとれる発言をしていたハートレーだが、赤べこをプレゼントされた後に行われた会見ではリラックスしていた。赤べこパワーで、運気が上向くことを期待したい。
■室井照平市長からのメッセージ全文
トロロッソ・ホンダ ブレンドン・ハートレー様
初秋の候、貴殿におかれましては益々御清祥のこととお慶び申し上げます。
先日、ニュースで貴方のF1マシンに『赤べこ(Akabeko)』と愛称をつけていただいたことを拝見いたしました。
赤べこは会津地方の郷土玩具で、平安時代に蔓延した疫病を払った赤い牛が由来といわれており、また、柳津虚空蔵尊『圓蔵寺』の建立にあたって、赤い牛がどこからともなく現れ、大変な働きをして難工事を助けたとも伝えられております。
以来、赤べこを持つ子供は災難から逃れられると言われており、『子供の守り神』、『幸せを運ぶ牛』として地元の人々に愛されております。
この度、『赤べこ(Akabeko)』を愛称にしていただいたことは、大変、光栄の至りで感激した次第であり、激励と感謝の想いを込め、赤べこを贈呈したいと存じます。
貴殿におかれましては、快く受け取っていただければ幸いに存じます。
末筆ながら、貴殿並びにチームに赤べこの御加護があらんことを祈念いたしますとともに、益々の御活躍を御期待申し上げます」
2018年10月吉日
会津若松市長
室井照平