MotoGPオーストラリアGPプレビュー:もてぎと真逆の超高速サーキット。ロッシはランキング2番手を奪えるか

2018年10月24日(水)18時59分 AUTOSPORT web

 今週末、オーストラリアのフィリップアイランドサーキットでMotoGP第17戦オーストラリアGPが開催される。


 フィリップアイランドは、メルボルンの南東約200㎞に位置するフィリップ島にあり、目の前には海が広がるサーキット。1周4.448kmのコースは、約900mのメインストレートと右コーナー5、左コーナー7の中高速レイアウトのテクニカルコースで、MotoGPクラスでは1周のアベレージスピードが約180㎞/hとグランプリ開催コース中、最速のコースだ。


 2015年にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が348.0km/hのトップスピードを記録している。前戦、第16戦日本GPのストップ&ゴータイプとは対照的な高速サーキットのため、ブレーキへの負担は18戦中最も少ないが、コーナリングスピードが高く、タイヤへの負担は大きい。


 また、フィリップアイランドは、雲の動きと天候の変化が早いことでも知られており、海に面していることから、風が強いことが多く、ライダーにとっては厳しいコンディションのコースでもある。


 オーストラリアは南半球に位置するため、現在の季節は春。例年、この時期のレースは気温が低く、雨が降ることも多い。また、海に面していることもあり、コース上に飛来した海鳥が走行中のライダーに衝突した例もある。


 2017年のMotoGPクラスでは、マルク・マルケス(ホンダ)がポール・トゥ・ウイン、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が2位、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が3位に入賞した。


 Moto2クラスではミゲール・オリベイラ(KTM)が優勝、ブラッド・ビンダー(KTM)が2位に続き、KTMがワン・ツーフィニッシュ。3位にフランコ・モルビデリ(カレックス)が入賞。Moto3クラスではホアン・ミル(ホンダ)が優勝、2位にリビオ・ロイ(ホンダ)、3位にホルヘ・マルティン(ホンダ)が続き、ホンダが表彰台を独占した。


■ドヴィツィオーゾとロッシのランキング2番手争いが接近


 2018年シーズンのMotoGPクラスでは、日本GPでマルク・マルケス(ホンダ)がチャンピオンを獲得。今シーズンのチャンピオン争いは終了した。


 日本GPで転倒リタイアに終わったランキング2位のドヴィツィオーゾは、ノーポイントに終わったことにより、ランキング3位のロッシとのポイント差は9ポイントに縮まった。オーストラリアGPも含めて残り3戦、ランキング2位以下の争いにも注目が集まる。

MotoGP日本GPでランキング2番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾとのポイント差を9ポイントに縮めたバレンティーノ・ロッシ


 昨年のレースではマルケス、ロッシらがトップ争いを展開。最後はマルケスがペースアップして抜け出し優勝、ロッシはビニャーレス、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)と、ヤマハ勢同士で最終ラップまで接戦を繰り広げ、僅差でロッシが2位、ビニャーレスが3位となった。ドヴィツィオーゾは決勝序盤にラインを外して後退したこともあり13位に終わった。


 第15戦タイGPで久しぶりに表彰台に立ち、復調の兆しが見えたマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)だったが、日本GPではその再現はならなかった。ビニャーレスはランキング4位に続くが、ロッシとの差は30ポイントに拡大している。


 インディペンデントチームトップのランキング5位につけるカル・クラッチロー(ホンダ)は日本GPで2位に入賞し、ビニャーレスとのポイント差を7ポイントに縮めた。


 クラッチローはフィリップアイランドを得意としており、2012年のテック3・ヤマハ時代に3位入賞、2016年には優勝している。また、インディペンデントチームのランキング争いは接戦となっており、ザルコがランキング6位、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がランキング7位につけるが、クラッチローとザルコのポイント差は15ポイントに拡大、ザルコとペトルッチは同ポイントに並んだ。


 日本GPを欠場したホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)はランキング8位に後退。ロレンソはオーストラリアGPも欠場することになり、代役としてランキング12位のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)がロレンソのマシンを駆ることになった。


 日本GPで3位表彰台に立ったアレックス・リンス(スズキ)はランキング9位に浮上。アンドレア・イアンノーネ(スズキ)は、日本GPでは好走を見せながら転倒リタイアに終わったため、ランキング10位に後退した。


 ダニ・ペドロサ(ホンダ)はランキング11位。ラストレースまでオーストリアGPを含めて4レース。フィリップアイランドはあまり得意でないペドロサだが、表彰台をめざす。


 中上貴晶(ホンダ)は、日本GPでは12番グリッドからスタートしながら、スタート直後の接戦の中でポジションを落とし、追い上げのレースを強いられながら15位入賞、ランキング20位をキープしている。


 中上は昨年のMoto2クラスではレース終盤まで2番手を走りながら、転倒リタイアに終わった。MotoGPマシンで初レースとなるフィリップアイランドでどんな走りを見せるかに注目だ。


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