代表戦で株が急上昇! カリアリの逸材、MFバレッラから目を離すな

2018年10月24日(水)17時34分 サッカーキング

今シーズンは開幕から全試合フル出場。今月10日のウクライナ戦でA代表デビューを飾った [写真]=Getty Images

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 セリエA第9節、フィオレンティーナ対カリアリの観客席にイタリア代表のロベルト・マンチーニ監督と補佐のアルベリゴ・エヴァーニ氏がいた。ヴィオラの至宝となったフェデリコ・キエーザらを見に来たのであろう。そして、その視線の先にはカリアリの選手の姿もあった。

 背番号18のニコロ・バレッラだ。今月行われたウクライナとの親善試合で代表デビューを果たしたサイドハーフ。キエーザと同じ1997年生まれの21歳MFが、未来のアッズーリに明るい兆しを感じさせてくれている。

 UEFAネーションズリーグのポーランド戦で、実況中継のアナウンサーは何度もバレッラの名前を呼んでいた。とにかくボールに絡んで、動き回る。そんなスタイルに興味を持った。身長は172センチと、現在のサッカー界では背の低い部類に入るだろう。だが、相手にとってこれほど嫌な選手はいない。走り回ってボールを奪うと、すぐさま前線にロングボールを出す。小気味いい動きで攻撃のリズムを作るプレーヤーだった。

 カリアリの先輩、ラジャ・ナインゴラン(現インテル)に例える人も多くいる。「試合への導入の仕方は似ているかもしれない。そして決して試合を諦めず、スライディングでボールを取り返すところも。でも彼は僕よりフィジカル的により強い」とバレッラは言う。

 すばしっこいバレッラのルーツは幼少期にある。昔のインタビューを読んで、思わず笑ってしまった。「僕が走り回るわ、放っておいたらいつまで経っても家に帰って来ないわで、(母は)仕事どころじゃなかったみたい。僕を追いかけるのに必死だったそうです」。母親は靴屋で店員をしていたが、バレッラが物心ついたころに専業主婦になったという。

 注目度は高まり、また選手としての評価も上がっている。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、推定移籍金が4000万ユーロ(約51億円)になると見込んだ。ローマ、ミラン、インテル、アーセナルが関心を示し、そしてナポリのカルロ・アンチェロッティ監督も「銀行に電話してOKが出れば」と獲得を匂わせるような発言をしている。バレッラは「もし移籍するとしたら、金銭じゃなく大志を持ってプレーできるところへ」と考えている様子。冬のメルカートでの中心人物になるのは間違いなさそうだ。

文=赤星敬子

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