シルバー昇格に「待った」。FIAのドライバー分類に控訴したサラ・ボビーらがブロンズを取り戻す

2023年10月26日(木)17時3分 AUTOSPORT web

 アハマド・アル・ハーティとサラ・ボビーは、2024年シーズンに向けたドライバー・レーティングの調整によりブロンズからシルバーへと昇格するはずだったが、それぞれが行った異議申し立てを経てブロンズのレーティングを取り戻している。


 アル・ハーティはORT・バイ・TF、ボビーはアイアン・デイムスに所属。いずれもWEC世界耐久選手権のLMGTEアマクラスに参戦している両名は、今年10月初旬にFIA国際自動車連盟から発表された最初のレーティング調整のあと、これに対するアピールを行い、再調整を受けた複数のドライバーうちのひとりだ。


 届け出を行ったすべてのドライバーは、FIAの専門委員会によって年齢や経歴などをもとにプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズに分類されるが、このレーティングが発表されてから1週間以内であれば控訴することが可能となっている。


 この期間に自らのカテゴライズに対する異議申し立てを行う場合には、関連データをドライバー・レーティング委員会に提出する必要がある。その後、同委員会によって再検討が行われる流れだ。


■新たに複数名のシルバードライバーがゴールドに昇格


 レーティングリストにおけるさらなる変更はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のドライバーに見ることができる。その中では今月初めに発表された暫定リストにはなかった3人のシルバードライバーのゴールド昇格が確認されている。


 プロ・アマカテゴリーであるGTDクラスでシリーズチャンピオンを獲得し、来季2024年はGTDプロにステップアップするためポール・ミラー・レーシングに残留する見込みのマディソン・スノー、ザ・ハート・オブ・レーシングでアストンマーティンのGT3カーをドライブしたロマン・デ・アンジェリス、そしてIMSAではTDSレーシングのオレカ07を駆る一方、WECではケッセル・レーシングからLMGTEアマクラスに参戦しているスコット・ハファカーが対象者だ。


 来シーズン、WECからウェザーテック・スポーツカー選手権へとLMP2プログラムの活動場所を移すユナイテッド・オートスポーツのドライバー、アレックス・クインもシルバーからゴールドに昇格した。彼は同チームでベン・キーティング、ベン・ハンリーとともにミシュラン・エンデュランス・カップにエントリーすることが決まっている。


 しかし、ユナイテッド・オートスポーツの広報担当者はSportscar365に対し、クインの訴えはまだFIAによって検討されていない、と語った。


 一方、WECのLMP2ドライバーであるショーン・ゲラエルは、更新されたリストでゴールドドライバーへの昇格が取り消され2024年もシルバーレーティングを維持することが確認された。DTMドイツ・ツーリングカー選手権ドライバーのクレメンス・シュミットとGRレーシングのWEC・GTEアマドライバー、リカルド・ペーラも同様だ。

ORT・バイ・TFのアストンマーティン・バンテージAMRをドライブしWECに参戦中のアハマド・アル・ハーティ
“鉄の女”ことアイアン・デイムスで、ミシェル・ガッティン(中央)とラヘル・フレイ(右)とチームを組むサラ・ボビー(左)
2023年IMSA GTDクラスでシリーズチャンピオンを獲得したマディソン・スノー

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