WRCスペイン:トヨタ、競技2日目で首位奪取。「タナクは今日も強さを証明」とマキネン代表

2018年10月27日(土)9時4分 AUTOSPORT web

 10月26日に行われたWRC世界ラリー選手権第12戦スペインの競技2日目。3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入しているTOYOTA GAZOO Racing WRT勢はオット・タナクが大量リードを築いて総合首位に浮上。一方、ヤリ-マティ・ラトバラは総合2番手走行中にタイヤがパンクする不運に見舞われた。


 ラリー・スペインの競技2日目はサービスパークが設けられたサロウの西側エリアでSS2〜7の6SSが行われた。この6SSのうち4SSはグラベル(未舗装路)ステージ、残る2SSはグラベルとターマック(舗装路)が混在するミックスステージだ。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


 前日のSS1で総合3番手を獲得していたタナクはSS3で総合首位に浮上すると、その後もリードを拡大。最終的に総合2番手に対し26.8秒のリードを築いてみせた。


 チームメイトのラトバラは総合2番手で臨んだSS4で左リヤタイヤがパンク。タイヤ交換などで約50秒のタイムロスがあり、総合10番手までポジションを落としてしまう。


 しかし、ラトバラはその後のSS6〜7と2SS連続で最速タイムを刻む意地の走りをみせて、総合5番手までポジションを挽回してみせた。トップのタナクとは37.6秒差がついているが、総合2番手のダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)とは11秒差となっている。


 若手のエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS7でステージ4位を獲得したものの、全体的に苦戦を強いられた1日となり総合10番手。前を走るティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とは7.7秒差だ。


 チーム代表のトミ・マキネンは「今日もオット(タナク)は強さを証明し、彼にとっては本当に素晴らしい1日になった」と総括する。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


「ドライバーズタイトル争いは依然続いているし、3人のドライバーによる戦いはとてもエキサイティングだ」


「また、ヤリ-マティ(ラトバラ)もとてもいい走りをしていた。パンクはアンラッキーだったが、それさえなければきっとラリーをリードしていただろうね。彼は充分に自信を持っているし、依然としていい位置につけている」


「エサペッカにとっては困難な1日となったが、彼は明日のターマックステージを楽しみにしている。明日は降雨の可能性がかなり高いようだけど、事前のテストではウエットコンディションでもいいテストができているから、自信を持っているよ」


■ラトバラ「パンクでとてもフラストレーションが溜まった」


 総合首位につけたタナクは「朝のステージはいいリズムで走れ、特に最初の2本は流れるようにスムーズな走りをできた。そして午後も最初のステージは本当にいいフィーリングで、続くステージではそのいい感覚が少し失われたが、それでも攻め続けることができたから、充分なギャップを築けた」とコメント。

エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)


 パンクの不運に見舞われたラトバラは「パンクをしてしまい、とてもフラストレーションが溜まった。しかし、すぐに気持ちを切り替え、午後も同じスピードを維持することができた」と悔しさをにじませたほか、ラッピも「とても大変な1日だった。いくつか小さな問題が起こったけど、それでも戦い続けることができているのが重要だ」としている。


 ラリー・スペインの競技3日目となる27日(土)はサロウの北東部を中心にSS8〜14の7SSが行われる。競技3日目は全ステージがターマックで争われるため、各チームのメカニックたちは75分という作業時間でマシンセッティングを大幅に変更する必要がある。


 全7SSの合計距離は121.80km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は465.80kmだ。


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