2年連続最下位に終わった日本ハムを球団OBの岩本勉氏が総括 「万波大ブレイクの理由」「気になる若手野手の名前」

2023年10月29日(日)11時0分 ココカラネクスト

万波は本塁打王争いをくり広げるなど大きく成長を見せた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 元日本ハムで、現在は野球解説者として活動する岩本勉氏が、10月22日に自身のYouTubeチャンネル「岩本勉チャンネル」を更新し、今季の日本ハムの戦いを振り返り、その野手陣についての総括を述べた。

 野手陣の総括を問われ、開口一番「万波一人やったね」と、今季大ブレイクを果たした万波中正外野手の名を口にした岩本氏。

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 シーズン中盤から4番を任されることの多かった万波は、今季リーグ2位となる25本塁打を放ち、シーズン終盤までソフトバンク近藤健介、楽天・浅村栄斗、ロッテ・グレゴリー・ポランコと激しいタイトル争いを繰り広げた。

 惜しくも3人に僅か1本差でタイトル獲得を逃したが、8月1日のロッテ戦では、1点ビハインドの9回にロッテの守護神・益田直也から同点弾を放ったほか、9月16日のソフトバンク戦では、同点で迎えた9回に、ソフトバンクの守護神・オスナから自身初のサヨナラ弾を放つなど、インパクトの強いアーチを描く場面が多かった。

 また、守備の面でも今季は持ち前の強肩を披露し、レーザービームで多くのピンチを救ってきた。

 レギュラーシーズン以外にも、自身初の選出となった「マイナビオールスターゲーム2023」では2試合連続ホームランを放ち、第2戦の最優秀選手賞(MVP)に輝いた。球宴初出場で2試合連続アーチをかけるのは史上初の快挙ともなり、存在感を示した。来月開催される「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(11月16−19日、東京ドーム)でも日本代表入りを果たすなど、まさに飛躍の年となった。

 そんな万波について、「まだまだ伸びしろはある」としたものの、「彼の成長はチームにすごく影響を与えた。リーグを代表する打者になったと言ってもいい」と、岩本氏はその活躍ぶりを絶賛。

 筋力・スピードなど含め、身体能力の高さを認め、「この先絶対にタイトルをとってくれる選手」と将来性にも大いに期待を寄せた。

 また、今季の万波の大ブレイクの要因を聞かれると、岩本氏は「めちゃくちゃ練習するしめちゃくちゃバット振るもん」と練習量の多さを口にした。

 その理由について、「コーチに実際聞いても『あいつよう練習するねん』というし、キャンプでも朝一番最初に球場へきて、一番最後に帰る。それだけ反復したら身に付きますよ」とした上で、他の若手選手らにもその姿を見習って欲しいと激励した。

 そして、岩本氏の口からは注目選手としてシーズン途中から加わった、郡司裕也捕手の名前も挙がった。

 6月に中日からトレードで加入した郡司は、昇格後初打席となった6月30日のオリックス戦では、球界エース・山本由伸投手の初球を見事に捉えいきなりヒットを記録。7月2日の同カードでは自身初の猛打賞を記録したほか、初のお立ち台も経験と一気に注目を集めた。

 その後も勢いは衰えず、7月4日のソフトバンク戦ではプロ初アーチを記録すると、8月22日の楽天戦では1試合2HRを放つなど打撃で存在感を示した。

 中日時代は在籍4年で73試合の出場にとどまっていたものの、日本ハム移籍後は55試合に出場し、打率254、3本塁打、19打点の成績を残した。

 そんな郡司について岩本氏は、チームに大きな刺激を与えたとしながらも、「現実的な話をすると、今のところポッと出の選手」と厳しいコメント。

 具体的な課題としては「攻略された時に、2,3回三振をしたら一気に大パニックになってしまう」と指摘。「そのまま上がって来れなくなる選手はいくらでもいる」と今後の課題を口にする場面もあった。

 実際、郡司は移籍当初は勢いのあるパフォーマンスが印象的だった一方でシーズン終盤には相手球団も攻略し、19打数連続無安打と苦しんだ時期もあった。

 郡司に関しては、この悔しさを経験して乗り越えて欲しいとし、来季以降活躍を続けていくためには、春季キャンプ、オープン戦と、春先から結果を出し続けることが問われると語った。

 このほかにも、野手陣には万波と共に将来の主軸を担うと期待される清宮幸太郎内野手や、野村佑希内野手をはじめ、ルーキーの矢澤 宏太投手や奈良間 大己内野手など、日本ハムには将来性豊かな選手が数多くいる。

 岩本氏も「今は伸びしろだらけの選手たちがもがいている状況。自分の前に立ちはだかる壁の向こうの景色を見た時に、すごいことになりますよ」と大いなる期待を寄せている。

 果たして来季、伸びしろだらけの選手たちが一斉に覚醒するシーズンとなるか。シーズン3年目となる新庄剛志監督の采配も注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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