WEC:「僕らは毎年上海で強さを見せている」。トヨタ、過去2勝の上海で連勝狙う

2017年10月30日(月)19時38分 AUTOSPORT web

 WEC世界耐久選手権第7戦、地元富士でライバルのポルシェを逆転しワン・ツー・フィニッシュを飾ったTOYOTA GAZOO Racingは11月3〜5日、中国・上海インターナショナル・サーキットで行われるシリーズ第8戦上海6時間レースに挑む。


 第7戦で8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ中嶋一貴/アンソニー・デビッドソン)が2017年シーズン3勝目、7号車トヨタ(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)とともに2回目のワン・ツー・フィニッシュを達成したトヨタ。


 前戦からの勢いを維持して臨む上海は、富士スピードウェイと同様に1km以上のストレートが存在するほか、ダウンフォースレベルもそれほど高くなく、トヨタにとっては2012年からの5戦で2勝をマークするなど相性は比較的良好。昨年も勝利こそ逃したものの、2台のトヨタTS050ハイブリッドが表彰台を獲得している。


 また、今シーズン新たにドライバーラインアップに加わったホセ-マリア・ロペスにとっても、これまでのサーキットとは異なりWTCC世界ツーリングカー選手権での走行経験があるコースとなることから、ドライバーズタイトルを争う8号車トヨタの4勝目とともに7号車トヨタの今季初優勝への期待も高まる。


 ランキング争いでは8号車トヨタのブエミ/一貴組がランキングトップの2号車ポルシェ(アール・バンバー/ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー組)から39ポイント差、マニュファクチャラーズ選手権では58.5ポイント差と、依然として厳しい状況にあるものの上海で差を詰め、最終戦バーレーンでの逆転戴冠という目標に向かい、チームは総力をあげて週末のレースに挑む。


「今シーズンをもってライバル(のポルシェ)はLMP1からの撤退を表明しており、この偉大な強豪と戦えるのも残り2レースとなりました」と語るのは村田久武チーム代表。


「2017年シーズンはこれまで我々が3勝、ライバルが4勝でチャンピオン争いは我々にとって厳しい状況ですが、1勝でも多く勝つことを目標にし、最後まで諦めずに戦いたいと思います。WECファンの皆さまに上海での手に汗握るレースをご覧頂けることを期待しています」


 前戦富士を制した一貴は「富士でのワン・ツー・フィニッシュという結果を得て、チーム全員が前向きな気分で、ふたたび勝利を争う決意で中国に臨みます」とコメントするとともに、上海戦への自信を覗かせる。


「僕らは毎年上海では強さを見せていますし、今年も良いレースができると思っています。ライバルとの戦いは常に厳しいものですが、チーム一丸となって、シーズン終了までにさらなる勝利を重ねるべく意気に燃えています」


 一貴とともにドライバーズ選手権でライバルを追いかけるブエミは「上海のコースは大好きだし、ホームレースである富士での勝利の後ということもあって、2連勝へ向けて士気は高まっているよ」と語った。


「僕自身2014年の勝利という良い記憶もあるし、今年もどのようなレースができるかを考えると、とても楽しみなんだ。コースは僕らのクルマに適していると思っているから、自信を持ってレースに臨みたいと思う」


 また、7号車トヨタを駆る可夢偉も上海戦をポジティブに捉えており、2度のパンクに見舞われながらも表彰台に立った昨年のレースを振り返りながら「今年も、昨年と同じレベルでの走りができれば、勝利を争えるはずです」とコメント。僚友のロペスは「雨の富士での戦いのあとなので、好天に恵まれて、ドライコンディションで走れれば最高だね」と語っている。


 WEC第8戦上海は、11月3日(金)11時(日本時間12時)から2回にわけて各90分間のフリープラクティスが行われ、4日(土)はフリープラクティス3回目と公式予選を実施。5日(日)の11時(日本時間12時)に6時間レースのスタートが切られる。


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