F1メキシコGPは「一瞬たりとも気の抜けないレースだったが、安堵した」とウォルフ

2017年10月31日(火)16時49分 AUTOSPORT web

 メキシコGPにおけるオープニングラップのターン1では三者による接触が起き、ルイス・ハミルトンが大幅に後退することになった。メルセデスF1チームのトップを務めるトト・ウォルフは、この事故の後、チームはいら立っていたことを認めた。


 マックス・フェルスタッペンにオーバーテイクされたセバスチャン・ベッテルはハミルトンと競り合いになり、ポジションを守ろうと全力を尽くしていた。ベッテルのマシンのフロントウイングがハミルトンのメルセデスに接触したことで、双方とも1周した時点でピットに戻ることになった。


 ウォルフはメキシコGPを振り返り、以下のように語っている。


「一瞬たりとも気の休まることのないレースだった。状況が悪いうえに長過ぎた。我々は最初のクラッシュから、ずっといら立っていたと思う」


「セバスチャンはまだレースを走っているのか、彼はポイントを穫れるのかといったことは、マシンに乗っていると分からない。しばらくしてから彼(ハミルトン)に状況を説明し、全員がベストを尽くすことに焦点を定めた」


 メキシコGP決勝は、ウォルフが今シーズンしばしば強調してきたように、どんな状況であれ油断はできないということが証明される展開となった。


 彼はまた、通常の状況であれば、スタート時におけるベッテルのハミルトンへの不用意な接触には、ペナルティが科されていただろうと考えている。


「これだけ大きなポイントのギャップがあると、誰もが『これで決まりだ』などと言うが、決まってはいない。これはモーターレースであり、こうしたインシデントがある。また、セバスチャンが勝って我々がリタイアに終わること可能性もあった」


「タイトルがかかっていた。普段の状況なら、あの接触にはペナルティが科せられただろう。しかしこれは(タイトル)獲得がかかったレースだった」


 ハミルトンのタイトル獲得がどのような形で達成されたかは別として、ポジティブな結果が得られたことには安堵しているとウォルフは言う。


「マックスは、他のふたりが多くを背負っていたことを知っていた」


「ルイスとセバスチャンにとっては非常に難しい局面だった。レースに勝たなければならず、すべてを投げ出してしまうわけにはいかなかった」


「とてもほっとしたよ。レース中は複雑な気持ちだった。いるべきポジションにいないという苦い状況だったからだ。負けてしまい、勝負をサンパウロ(ブラジルGP)に持ち越す可能性もあった。今はとても安心しているよ」


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