「僕はイノウエをKOできる」タパレスが語った井上尚弥の“弱点” 4団体統一戦は「不可能なんてない」と自信

2023年11月3日(金)17時23分 ココカラネクスト

ついに井上との対戦を迎えるタパレス。その勝負に向け、本人も自信を漲らせている。(C)Getty Images

 キャリアを占う大一番に向け、フィリピンの猛者が闘志を漲らせている。

 12月26日、東京・有明アリーナで、ボクシングWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)と、WBA・IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)による4団体王座統一戦が行われる。

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 今年7月にスティーブン・フルトン(米国)を破り、スーパーバンタム級初戦で2本のベルトを手にした井上。師走に訪れる決戦でタパレスを破れば、テレンス・クロフォード(米国)に続く史上2人目の2階級での4団体統一王者となる。

 無論、下馬評は井上有利の声が多い。プロキャリア25戦無敗22KOの「モンスター」は、スピード、技術、そしてパワーで異次元のポテンシャルを発揮。数多の名手たちをリングに沈めてきた。今年4月に行われたムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)戦を制し、2団体統一王者となったタパレスといえど「敵わない」という見方が強まっている。実際、フィリピンの大手放送局『ABS-CBN』は「チャンスがあるとすれば、それはイノウエが彼を過小評価すること」と論じたほどである。

 それでもタパレスにとって、この井上戦が声価を高める千載一遇のチャンスなのは間違いない。それを自覚する本人もやる気は十分だ。米ボクシングサイト『Boxing News』の取材に応じた際に「完全統一ということもあるが、自分にとって何よりも重要なのはイノウエに勝つという事実なんだ。これは本当にそう思っている」と強調した。

 井上を上回る40戦を行って37勝。いくつもの修羅場を潜り抜けてきた。そんな名サウスポーは、「イノウエは様々なパウンド・フォー・パウンドで1、2を争う選手で、本当に優秀なスキルを持ったボクサーだ。『完全無欠だ』とも言われているよね。だからこそ彼を倒すことが、ベルトの獲得よりも重要なんだ」と断言。そして、下馬評の低さに持論を展開した。

「『全く君にチャンスがない』と言われても、何も感じないよ。それは大した問題じゃないからね。それにそういう風に言われるのは慣れている。前回の試合でも、周りから『お前にチャンスはない』って言われたし、『彼(アフマダリエフ)が負けるはずがない』とも言われたけど、僕は勝てたんだ。

 今の僕は本当にハードなトレーニングを重ねているし、最高のチームにも恵まれた。誰もが僕を勝てないと言っているけれど、僕は自分が何を、何のために、取り組んでいるのかを知っている。だからチャンスは常にある。ハードワークさえすれば、不可能なんてない」

 さらに「僕はイノウエをKOできる。僕にもパワーがあるからね」と自信を覗かせた31歳は、「イノウエには弱点がある」と指摘。「彼の弱点はパンチを打つときに生じるわずかな隙だ。僕は打たれてもカウンターのパンチで対応するし、コンビネーションを仕掛けることもできる」と“怪物撃破”を見据えた戦術の一端を口にした。

 試合開催がようやく決し、より自信を漲らせているタパレス。強く意識する「打倒・井上」を果たせば、ボクシング界を揺るがす波乱となるが、はたして——。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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