WEC:7号車トヨタが2017年シーズン4度目のポール獲得。可夢偉「完璧なアタックではなかった」

2017年11月4日(土)21時30分 AUTOSPORT web

 11月4日、WEC世界耐久選手権第8戦上海の公式予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingは7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)が2017年シーズン4回目のポールポジションを獲得した。僚友の7号車トヨタ(セバスチャン・ブエミ中嶋一貴/アンソニー・デビッドソン)は総合3番手につけている。
 
 前日に行われた2回のフリープラクティス(FP)でトップタイムをマークするなど好調な走りをみせた7号車トヨタ。予選に先んじて4日(土)11時から始まったFP3でもその勢いは衰えず走行開始直後に可夢偉のドライブで1分44秒888をマーク。これがFP3の全体ベストタイムとなった。
 
 そのFP3では、3コーナーの縁石内側にあるコンクリート舗装が剥がれたことからセッション残り20分でフルコースイエローが掲示されると、そのまま赤旗終了となってしまう。このタイミングで新品タイヤでの予選シミュレーションを行う予定だった8号車トヨタは、ニュータイヤを評価する機会を失うこととなってしまった。
 
 迎えた公式予選は前日よりも気温が5度前後低い16度というコンディションで行われた。チームは走行直前のギリギリまでタイヤをウォーマーで暖め、セッションの開始を待って2台のトヨタTS050ハイブリッドをコースに送り出していく。
 
 まず、ライバルのポルシェが予選タイムを記録していくなか、7号車トヨタのコンウェイがアタックを行い1分43秒139をマーク。暫定3番手につける。
 
 ピットに戻った7号車トヨタはコンウェイから可夢偉に交代。すると可夢偉は2015年に17号車ポルシェ919ハイブリッドを駆るブレンドン・ハートレーが記録したレコードタイム、1分42秒621を破る1分42秒526というスーパーラップを叩き出し、ドライバー2名のアベレージタイムを1分42秒832に引き上げることに成功。
 
 ライバルのポルシェ勢は1分42秒台に入れることができなかったため、7号車トヨタが今季4度目のポールポジションを獲得することとなり、貴重な選手権ポイント1点を加えた。

8号車トヨタTS050ハイブリッド。カナードが上下2段になっている。
8号車トヨタTS050ハイブリッド
7号車トヨタTS050ハイブリッド


「完璧なアタックラップではありませんでしたが、それでもポールポジションを獲得できたことを喜んでいます」と語るのはポール獲得の立役者となった可夢偉。


「新品タイヤでの走りに違和感があったので、予選では使いませんでした。全体的に見ればクルマの仕上がりは良いですし、決勝レースへ向け100%の自信を持って臨むことができます」と優勝に対する自信を覗かせた。


 また、チームメイトのコンウェイも「今大会、ここまですべてのセッションでトップにつけられているというのは本当に嬉しい」とコメント。
 
「僕自身のアタックラップは満足行くものだったけど、路面グリップが良かったので、もう少しタイムを縮められるかもしれないと思っていた。そうしたら可夢偉が見事にその期待に応えてくれたんだ! ポールポジションからスタートできるのは素晴らしく、ゴールまでそのポジションを守れるように頑張るよ」


 一方の8号車トヨタはブエミがセッション前半のアタックするも1分43秒470とタイムが伸びず。代わったデビッドソンが1分43秒421としてわずかにアベレージを縮めたがグリッドは3番手となった。


 後半のアタックを担当したデビッドソンは「3番手というポジションは少しがっかりで、もう少し上を狙えるだけのポテンシャルはあったはずだ」と予選を振り返った。
 
「午前中の公式練習3回目が赤旗中断により短くなってしまったことが響いたかもしれないね。昨日の夜にセッティングを大きく変更したため、それに順応するための時間が必要だった」


「(7号車の)可夢偉がポールポジションを決めたアタックラップは本当に素晴らしいもので、明日の決勝レースへ向けて、僕たちのクルマにスピードがあることを示してくれた」


 WEC第8戦上海は5日(日)の11時00分(日本時間12時00分)に6時間レースのスタートが切られる。

小林可夢偉(左)とマイク・コンウェイ(右)
TOYOTA GAZOO Racing
8号車トヨタTS050ハイブリッド


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