STC2000第4戦:同一開催地連戦はトヨタ・カローラのロッシが制し選手権リードを拡大

2020年11月6日(金)12時45分 AUTOSPORT web

 前週の第3戦に続き10月31日〜11月1日の週末に、コルドバのオスカー・カバレンで開催されたアルゼンチン最高峰のツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の2020年シーズン第4戦は、土曜クオリファイレース、日曜フィーチャーレースともにTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのマティアス・ロッシ駆るカローラSTC2000が制し、チャンピオンシップのリードを大きく拡大する結果となった。


 パドックの一行が首都ブエノスアイレスにそのまま留まり、“バック・トゥ・バック”の連戦となったシリーズ第4戦は、先週のレースを新型コロナウイルス(COVID-19)陽性反応で欠場していたルノー・スポール・アルゼンティーナのマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)が復帰し、シーズンエントリーのレギュラー勢がほぼ出揃っての1戦となった。


 その流れのなか行われた土曜最初の計時予選では、トヨタのエースであるロッシや2019年チャンピオンのリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・アルゼンティーナ)、そしてシボレーの2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)らを退け、伏兵ホセ-マニュエル・ウルセラ(シボレーYPFクルーズ/モンティ・モータースポーツ)がポールポジションを獲得する。


 しかし土曜午後に行われた最大50分間、36周のクオリファイレースではポールシッターがスタートからギヤボックスに不調を抱え、19周目には左フロントタイヤのトラブルで戦列を去ることに。


 これにより実力者たちが上位を占め、ロッシとジュリアン・サンテロのTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナがワン・ツー・フィニッシュを達成。その背後にはルノーのペーニャと2017-18年王者のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・アルゼンティーナ)が続き、トヨタvsルノーのトップチームが上位を占拠するリザルトとなった。

新型コロナウイルス(COVID-19)陽性反応で欠場していたRenault Sport Argentinaのマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)も復帰
デビュー4戦目を迎えたルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA)は、前輪駆動マシンにも慣れ予選で速さを見せ始めた
土曜クオリファイレースはトヨタvsルノーのトップチームが上位を占拠するリザルトとなった


■ロッシがディフェンスを駆使し0.255秒差で逃げ切り成功


 明けた日曜午前の予選ではふたたびトヨタ勢が速さを見せ、サンテロが最速をマーク。しかし、前日結果との合算でロッシがフィーチャーレースに向けポールポジションを得て、フロントロウ2番手にリベンジを期すシボレーのウルセラが並ぶグリッドに。


 そのスタートでは先頭のロッシはアクシデントを逃れてホールショットを決めたものの、背後では2番手ウルセラがシボレーのファクトリー格であるカナピノとのバトルでコース外に弾かれスピンオフ。その攻防を避けたサンテロのカローラがリタイヤを喫する展開となる。


 この余波で、今季からトヨタ陣営のサテライトチームへと移籍したリカルド・リサッティ(トヨタ・カローラSTC2000/ミーダス・カレラ・チーム)が9番グリッドから3番手にジャンプアップ。


 同様に、ワークス仕様カローラに乗る元F1跳ね馬ドライバーのルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア)も8番手から4番手へ進出し、オープニングラップのコントロールラインを通過していく。


 その後は大きなポジション変動なくレースが推移していくも、中盤を過ぎたところで各車タイヤの摩耗が進み、とくに週末を通じてグリップダウンの症状に悩まされてきたトヨタ勢がじりじりとペースを落とし、20周目には2番手カナピノのシボレーが首位ロッシのテールにまで迫る。


 その後のロッシは、あらゆるディフェンス策を駆使しながら前日同様に最大周回数の36周か、最大レース時間の50分か、どちらが早く訪れるかを待つ展開に。毎ラップ秒差圏内で責め立てるシボレーが前に出られるかに注目が集まるも、わずか0.255秒差でカローラが逃げ切り36周のチェッカー。


 ロッシが週末2連勝を飾り、選手権ポイントを88点まで上積みすることに成功し、2位に入ったカナピノが66点でランキング2位に続いている。


 2020年のSTC2000シリーズは、続く11月28〜29日の週末と12月5〜6日の週末にふたたびのダブルヘッダー戦を予定するものの、その開催地は追ってアナウンスされる見込みとなっている。

サンテロ脱落後に躍進したリカルド・リサッティ(トヨタ・カローラSTC2000/Midas Carrera Team)が3位を獲得
トヨタ勢で随一のスピードを誇るジュリアン・サンテロだが、日曜決勝は不運なアクシデントに巻き込まれる
マティアス・ロッシが週末2連勝を飾り、選手権ポイントを88点まで上積みすることに成功した

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