有終の美を飾ったリンス「全力を尽くした。これが100パーセントだ」/MotoGP第20戦バレンシアGP決勝トップ3コメント

2022年11月7日(月)7時10分 AUTOSPORT web

 MotoGP第20戦バレンシアGPの決勝レースがスペインのリカルド・トルモ・サーキットで行われ、MotoGPクラスで優勝したアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、2位のブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)、3位のホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)が会見に出席。2022年最終戦のレースを振り返った。


■アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)/決勝:優勝


「このような形でシーズンを終えることができて素晴らしい気持ちだ。スズキは(2022年でMotoGPから)撤退する。優勝以上のものはないよ。レース序盤から最後まで、とてもよかった。でも同時に、マネジメントが大変でもあったんだ。まず、こういう週末には、体や心に、たくさんの感情が沸き上がる。だから、それを忘れるように心がけたんだ。昨日の予選はすごく重要だった。うまくいって、5番手からのスタートとなった」


「それに、集中するのも大変だった。でも、グリッド上でメカニックに『バイバイ』と言っているみたいで、感情が沸き上がってきて泣きそうだった。でも『アレックス、ねえ、集中だよ。レースがあるんだから』って自分に言い聞かせたよ」


「素晴らしいスタートを切って、1コーナーに入っていった。レースをコントロールするのは大変だったよ。ホルヘ(・マルティン)はすごく速かったし、ブラッド(・ビンダー)もなかなか速いペースできていた。ミスができない状況だったんだ。だから自分のラインをとり、ミスをせず、タイヤをコントロールした。そして、優勝したんだ」


「あらためてスズキが優勝できることを示した。スズキはMotoGPから撤退すると決めていた。だから僕は全力を尽くした。これが100パーセントだ」


「(パルクフェルメで)チームみんなの顔を見るのはすごくスペシャルなことだったよ。彼らは笑っていたり、泣いていたりしていた。これ以上何も言うことはないよ。明日の午後には、別のピットボックスにいることになる。僕の人生の新しいチャレンジだ」


「わくわくしているけど、同時に悲しい。6年間スズキと共にあって、たくさんのことを学んだ。一緒に優勝して、一緒に負け、一緒に泣いた。難しいことだけど、僕がどうこうできることじゃない。木曜日か金曜日に、『このレースでは100パーセント、力を尽くす。優勝しようと表彰台を逃そうと、全力を尽くすことができれば満足だろう』と言った。そのとおり、全力を尽くしたよ。この結果は僕たちにふさわしいと思うから、とても誇りに思うんだ」


「パルクフェルメに行って(バイクの)リヤタイヤを見たんだ。『タイヤはどうだったかな』ってね。そこでスズキの全メンバーの、僕のメカニックの名前が手書きで書かれているのを見たんだ。すごく感動的だったよ。そしてファンからのすべてのメッセージもバイクに書かれていたんだ。すごく特別だよね」


■ブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)/決勝:2位


「シーズンの最後にまた表彰台を獲得できて、すごくうれしいよ。今季はここ数年で優勝がないシーズンになっていた。だから今週末、勝たなければと考えてここに来たんだけど、あまりうまくいかなかった。アレックスとホルヘの今日の素晴らしいレースには、おめでとうと言いたい」


「それからチームにも感謝したい。僕には本当に素晴らしいクルーチーフがいて、KTMには素晴らしい人たちがいる。このシーズンには素晴らしい時間もあったし、厳しい時間もあった。でも彼らは決勝日のために力を尽くしてくれた。ランキング6位でチャンピオンシップを終えられてよかったよ」


「今週末、僕たちは素晴らしい進歩をした。というのも、僕がもう少しグリップがほしいと訴えてきたからなんだ。このレースでそれを用いることができた。2023年に向けて、失っているところを見出して、毎週コンペティティブでいられればと思っているんだ。でも今日は、ライダーたちをかなり頑張ってパスしたよ。残念ながら早い段階ではフルタンク状態でパスするのがとても難しかったんだ。でも、タンクがだんだん軽くなってくるとブレーキを深くし、動きができるようになった。表彰台でフィニッシュできてうれしい。挑み続けていくよ。(公式テストが行われる)火曜日に何があるかな」


「残り10周くらいで、周回ごとに少しずつ(リンスとの)差が詰まっていた。誰かを抜くときはいつも、2、3周かかる。それで少し遅れてしまった。でも、難しいだろうとは思っていた。僕はかなりプッシュしていたから、タイヤがもたないんじゃないかと少し心配していたんだけど、そうはならなかった。最後までもったよ。僕たちにとって素晴らしい日になった。テストチームは懸命に働いてきた。僕のクルーたちもそうだ。毎晩10時まで問題を解決しようとミーティングをしてきたんだ。(表彰台は)その努力に報いるものだ」


■ホルヘ・マルティン(プリーマ・プラマック・レーシング)/決勝:3位


「今季、僕たちはとてもいいレベルにあると思う。シルバーストン(イギリスGP)以降、僕はだいたい表彰台争いをしてきたし、優勝できるポテンシャルがあった。でもミスから学び、ポジティブなものと経験を得るように努めないといけない。今週末は素晴らしかった。もう少しいいペースかと思っていたんだけど、アレックスの後ろでとどまってしまい、フロントタイヤがちゃんと機能しなくなったとわかった。そのあとフロントタイヤが滑り始めたんだ」


「パスするときのために0.5秒くらいのところで彼についていこうと頑張ったんだけど、少しプッシュしてみるとグリップがなかった。それに3人のライダーが後ろにいて、プレッシャーをかけてきて、大変だった。でも、最終戦で表彰台を獲得するために全力を注いだよ。3位でシーズンを終えられたのはよかったと思う。それに、(今季は)何度かレコードタイムを更新したし、それはポジティブなことだよね。僕のレベルはすごく高いと思うんだ。開幕戦からここまで、すごくよくなったと思う。来季に向けてこのレベルをキープすることに励んでいくよ」


「(2022年チャンピオンを獲得した)ペッコ(フランセスコ・バニャイア)にはおめでとうと言いたいよ。2015年から僕たちはお互いのことをよく知っている。2年間も同じ部屋で寝ていたしね。すごくいい関係なんだ。ペッコは7勝を挙げた。彼はこの2年、MotoGPのドゥカティライダーのお手本となる存在だった。僕は常に彼から学び、改善してきたんだ。そして、彼との差を埋めてきた。彼はいつも速いからね。彼のチャンピオン獲得はとてもうれしく思っているよ。来シーズンはそこまで僕もバイクもレベルを上げることができればと思っている。新しいエンジンを試して選ぶのが待ちきれないし、来年は彼とチャンピオンシップを争えたらと思っているよ!」

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