「守り勝つ」を体現した阪神の日本一支えた球団新5人のGG賞! 過去の大量輩出時の成績は?

2023年11月11日(土)12時0分 ココカラネクスト

坂本、近本、大山、中野、木浪が受賞。球団史上最多の5人がGG賞を獲得した(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 守備のベストナインを選ぶゴールデングラブ賞が11月10日に発表され、阪神から両リーグ最多の5人が選ばれた。坂本誠志郎捕手、大山悠輔一塁手、中野拓夢二塁手、木浪聖也遊撃手、近本光司外野手で、阪神からの5人選出は球団最多記録でもあった。

 3年連続3度目の近本は両リーグ最多の287票を集めた。他の4人はいずれもうれしい初受賞となった。

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 開幕前に岡田彰布監督が掲げた「守り勝つ」野球を実践したことを証明した形となった。阪神は2005年以来、18年ぶりのリーグ優勝を果たすと、その勢いのままにオリックスとの「関西シリーズ」となった日本シリーズを制して1985年以来、38年ぶり2度目の日本一に輝いた。

 阪神勢がジャックした格好となった今年のゴールデングラブ賞だが、ペナントレース3位のDeNAからも3選手が選ばれた。同球団からの受賞は2019年以来4年ぶり。初受賞の東克樹投手は、同球団投手としても初受賞となった。宮﨑敏郎三塁手と桑原将志外野手は2度目の受賞だ。

 残る外野手1人はリーグ最下位の中日から岡林勇希外野手が入った。

 巨人、ヤクルト、広島からは1人も選ばれなかった。巨人の受賞なしは8年ぶりで、坂本勇人が遊撃から三塁、岡本和真がその影響で三塁から一塁へなど、シーズンを通じて守備位置が大きく変わったことが影響した。ヤクルトの受賞なしは4年ぶり。広島の受賞なしは16年ぶりで、菊池涼介二塁手のセ・リーグ最長タイ記録だった連続受賞は10年連続で途切れた。

 阪神の過去最多だった4人同時受賞は3回。ではその4度は何年に、どんな面子だったのだろうか。

 直近で4人受賞は2003年までさかのぼる。矢野輝弘捕手、アリアス一塁手、今岡誠二塁手、赤星憲広外野手が受賞した。この年は1985年以来のリーグ優勝を飾り、日本シリーズでは3勝4敗でダイエーに敗れている。

 その前は1992年で、パチョレック一塁手、和田豊二塁手、オマリー三塁手、亀山努外野手。この年の阪神は67勝63敗2分けで、優勝したヤクルトから2ゲーム差の2位だった。前年までの連続最下位から巻き返し、6年ぶりのAクラス入り。ただ勢いは続かず、翌年から2003年の優勝まで、10年連続Bクラスと暗黒時代に逆戻りしてしまった。

 そして初めて4人のゴールデングラブ賞を輩出したのが、前回日本一に輝いた1985年だった。木戸克彦捕手、岡田彰布二塁手、掛布雅之三塁手、平田勝男遊撃手が受賞。球団初の日本一を足元から支えた。

 振り返れば、守備で確かな成績を収めたシーズンに、チームも好結果を残していることがよく分かる。とくに阪神は土のグラウンドの甲子園球場を本拠地としているため、人工芝を本拠地とする球団とは条件が大きく異なり、守備が生命線という宿命を背負った球団とも言える。

 今回受賞した5選手ともまだまだ働き盛り。打撃に比べればスランプは少なく、磨けば磨くほど光るとも言われる守備。ゴールデングラブ賞ジャックが続けば、いよいよ黄金時代到来となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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