決着はまだ先も加熱する米報道、千賀滉大には大谷のエンゼルスも浮上、吉田正尚にはマリナーズ?

2022年11月14日(月)11時30分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 海を渡ろうとする侍たちの新天地を巡って、早くも米メディアの報道が活発だ。まずはソフトバンクから、海外フリーエージェント(FA)として公示された千賀滉大。メジャーリーグ専門放送局『MLBネットワーク』の看板記者であるジョン・モロシ記者は立て続けに、獲得に興味を示す球団名を具体的に挙げた。

 11月10日にはレンジャーズが千賀の代理人であるジョエル・ウルフ氏と接触した、と報じた。11日には関係者の話として「ドジャースは獲得に興味を示す球団の中の一つ」と伝えた。そして12日には「エンゼルスがリサーチを続けている。千賀に興味を示している球団の一つ」と挙げ、大谷翔平との夢の先発ローテーション結成をにおわせた。

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 また12日にはメジャーリーグ公式HPが「ジャイアンツはどれだけ日本のエース獲得に真剣なのだろうか?スコアボードを見てみて」との見出しで報道。地元メディアの関係者がツイートした。偶然にもジャイアンツの本拠地オラクル・パークの巨大ビジョンに、ジャイアンツのユニホームの背番号41を背負って投げる千賀の合成画像が映されている様子を伝えた。

 このツイートはSNS上で拡散され、千賀が移籍先の環境を調べるために、同球場に足を運んだ際に歓迎するために準備していたもの、と憶測を呼んでいる。すでに渡米している千賀が「オラクル・パークを訪問する時が差し迫っているのかも」とも伝えられた。

 そしてもう一人。オリックスにポスティングシステムを申請してのメジャー挑戦を直訴した吉田正尚である。

 球団側は同システムの申請をまだ容認してはいないが、8日にはメジャー公式HPが「申請は2週間以内に正式発表される見通し」と先行報道。以前の入札制度とは異なり、譲渡金を払う意思のある球団は全て交渉できるFAに近いシステムのため、注目の高さをうかがわせた。13日には前述のモロシ記者が「まだ吉田とオリックスの間でポスティングシステム申請の合意はなされていないが、マリナーズは吉田を密着マークしており、このオフの有力な移籍先候補の一つ」とツイートした。

 メジャーリーグのFA市場が本格化するのは、12月上旬に例年行われるウインターミーティングから。今年は現地時間で12月6〜9日に、パドレスの本拠地でもあるサンディエゴで予定されている。まだそこまで1か月の時間があるのに、すでに現地での報道が過熱していることからも両選手への高い評価が分かる。

 また、昨年は労使間の交渉が停滞してロックアウトという事態を招いたことから参考外ではあるが、ここ数年は移籍交渉の決着が年をまたぐことも珍しくなくなっていた。千賀や吉田正にしても、決着は早くてもクリスマス休暇前、もしくは年明けとなる可能性も十分にあるが、その中でのこの先行報道である。

 ヤンキースのアーロン・ジャッジをはじめ、アストロズのジャスティン・バーランダーやメッツのジェイコブ・デグロムら、このオフのFA市場はビッグネームが目白押しだが、日本が誇る侍2人も負けず劣らずの存在感を放っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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