ヘッダ・ホサスがマクラーレン移籍加入で最終戦へ。JBXEの代役はタマラ・モリナーロ/エクストリームE

2023年11月27日(月)18時10分 AUTOSPORT web

 ワンメイク電動オフロード選手権のエクストリームEに参戦するネオム・マクラーレン・エクストリームEチームは、この週末となる12月2〜3日に南米大陸はチリ・アントファガスタで開催される最終戦『カッパーX-Prix』に向け、ヘッダ・ホサスの移籍加入を発表。彼女の抜けたJBXEのレギュラーシートには、シリーズの公式リザーブである“チャンピオンシップドライバー”ことタマラ・モリナーロが代役起用される。


 急きょイタリア・サルディニア島でのダブルヘッダー連戦となった第7-8戦“アイランドX-Prix II”では、創業者ブルース・マクラーレンと同郷のニュージーランド出身エマ・ギルモアが初日プラクティスの最後に大クラッシュ。肋骨骨折と脳震盪を負って戦線離脱となっていたネオム・マクラーレンだが、チームは選手権プロトコルに沿ってモリナーロを迎え入れたものの、地元イタリア出身の彼女も土曜午後の敗者復活“レデムプション・レース”のスタートでJBXEのホサスと接触し横転。いきなりマシン大破の憂き目に遭っていた。


 これで週末からの即時撤退を余儀なくされたチームは、最終戦の『アントファガスタ・ミネラルズ・カッパーX Prix』を前に、引き続き自宅で療養中のギルモアに代わって、不思議な因縁を持つノルウェー出身のホサスを抜擢した。


 ギルモアと同様、彼女もヴェローチェ・レーシングのリザーブドライバーとしてシリーズでのキャリアを開始すると、サウジアラビアで開催されたシーズン2の開幕戦『デザートX Prix』にて、クリスティーンGZことジャンパオリ・ゾンカの代役としてJBXEからデビュー。その短いカメオ出演でのパフォーマンスにより、彼女は次戦よりJBXEの正式なレギュラーに昇格し、それ以来今季もヘイキ・コバライネンやアンドレアス・バッケルドのペアとしてレースシートを守り続けてきた。


「週末の最終戦チリでは、ネオム・マクラーレン・エクストリームEチームの一員として戦うことをとても楽しみにしている。エマ(・ギルモア)の1日も早い回復を心より祈っているし、私自身も彼女とチーム全員が誇りに思えるようなパフォーマンスができることを願っている」と、マクラーレンの60年の歴史の中で史上初のノルウェー出身ドライバーとなった22歳のホサス。


 これで2023年第9-10戦に向け体制を整えたチームだが、スポーティングディレクターを務めるゲイリー・パフェットも、ホサス加入を歓迎する言葉を付け加えた。


「現状でエマは、最終戦チリでは我々の代表として出場できないが、彼女が順調に回復していることをうれしく思う」と続けたパフェット。


「シリーズでの活動を通じ、ヘッダはその才能によってチャンピオンシップで強力な競争相手であることを証明し続けており、彼女がチームの成功に貢献し、我々も2年目のシーズンを良いカタチで締め括ることができると確信している」

ノルウェー出身のヘッダ・ホサスは、今季もヘイキ・コバライネンやアンドレアス・バッケルドのペアとしてレースシートを守り続けてきた
「エマ(・ギルモア)の1日も早い回復を心より祈っているし、私自身も彼女とチーム全員が誇りに思えるようなパフォーマンスができることを願っている」と22歳のホサス


■バトンも“強力助っ人”モリナーロに期待を寄せる


 一方、以前はエキサイトエナジー・レーシングの代打としてティモ・シャイダーと組み、2022年開幕戦では2位表彰台も獲得している“強力助っ人”モリナーロは、同じく今季シーズン3の開幕時点でチャンピオンシップドライバーの任務に当たっていたバッケルドとともに元F1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトン率いるJBXEから最終戦に挑む。


「チリでのシーズン最終戦にJBXEから参加できることをうれしく思う。チャンピオンシップドライバーとしてこのシリーズに帯同することはつねに特別なことだけど、レースシートこそ私が望んでいたものであり、アンドレアス(・バッケルド)と一緒に戻ってこられたのは本当にエキサイティングな見通しね」と、勝負への意欲を語った26歳のモリナーロ。


「何よりジェンソン(・バトン)のチームの一員になれるのは素晴らしいことだし、アタカマ砂漠に戻ってふたたびレースを始める瞬間が待ち切れない。チャンピオンシップに関与して以来、このJBXEは私が一緒に仕事をした5番目のチームになる」と、改めてリザーブの立場と役割の苦労を明かした彼女。


「良いリズムを取り戻すべく、すぐに適応するのは必ずしも簡単ではないけれど、アンドレアスと一緒に私にもそれができることを期待している。私はこの機会を辛抱強く待っていた。このチャンスを掴み、2023年最後の2レースで、可能な限り多くのポイントを獲得したいと強く思っているわ!」


 元ERCヨーロッパ・ラリー選手権“レディース・トロフィー”獲得のチャンピオンを迎え入れたバトンも「チリでの今季最後のレースに向け、強力なコンビになると感じている」とモリナーロに期待を寄せる。


「タマラは(シリーズのワンメイク車両)オデッセイ21のステアリングを握った経験が豊富で、以前アンドレアスと協力したこともある。僕らはチャンピオンシップの順位を上げることを熱望しており、タマラがアンドレアスと一緒にチームに加わることで、まさにそれが実現できるペアだと感じているよ」

JBXEでは、シリーズの公式リザーブである”チャンピオンシップドライバー”ことタマラ・モリナーロが代役起用される
開幕の時点で、同じ役割を務めていたバッケルドとのペアリングに。「私はこの機会を辛抱強く待っていた」とモリナーロ

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